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左が新社長となる碓井稔常務。「弊社のインクジェット技術であるピエゾ方式は、液体ならなんでも飛ばせる。あらゆる可能性を秘める」と意気込みを語る。右は現社長の花岡清二氏
左が新社長となる碓井稔常務。「弊社のインクジェット技術であるピエゾ方式は、液体ならなんでも飛ばせる。あらゆる可能性を秘める」と意気込みを語る。右は現社長の花岡清二氏
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 セイコーエプソンは2008年4月30日、碓井稔常務(53)を社長に昇格させる人事を固めた。花岡清二社長(60)は、代表権のある会長に就任する。6月25日の株主総会後に開く取締役会で正式に決定する。同社は2006年以降、連結経常利益1000億円の達成を目標に掲げた3カ年計画「中期経営計画・創造と挑戦 1000」に基づき、業績の回復に取り組んできた。花岡社長は「3年目の今年、インクジェットプリンター事業が安定的に収益を確保できるなど、今後の事業展開の方向付けができた」と判断。後進に道を譲ることにした。

 新社長となる碓井氏は、1979年に東京大学工学部を卒業後、信州精器(現セイコーエプソン)に入社。96年に発売したインクジェットプリンター「Colorio PM-700C」の印刷ヘッドの開発に携わった。PM-700Cは、写真印刷が可能なインクジェットプリンターの原型ともいえる製品。ライバル機を大きく上回る写真画質を実現したことで大ヒットし、現在の同社のインクジェットプリンター事業の礎を築いた。その後碓井氏は、2002年6月に取締役に就任。研究開発本部長や生産技術開発本部長を歴任し、今日に至る。

 「セイコーエプソンはこれまで、人まねではない独創的な物作りで成長し続けてきた会社。私も、“究めて極める”を座右の銘に、技術開発に取り組んできた。弊社が持っている技術は、決してコンシューマー向けに特化したものではない。今後は、産業向けなど、さまざまな領域で技術を応用展開していく」(碓井氏)。