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 住友信託銀行は2008年5月21日、今朝9時21分から約1時間オンライン・システムを停止させた原因を発表した。原因はログ・ファイルのサイズ拡張に伴うパラメータの設定ミスだった。住友信託銀は5月18日、3カ月に1度程度行っている定期的なシステム変更作業を実施。そこで2種類の異なるパラメータを誤って設定し、それが2度のシステム障害を引き起こした(末尾の関連記事参照)。住友信託銀の奥野博章取締役常務執行役員は「あってはならないミスであり深く反省している。再発防止に努めたい」と説明した。

 システム障害の発生中に、約600人の顧客が住友信託銀の店舗に訪れたが、入金や振込の処理ができなかった。店員が現金や申込書を預かって、後で処理を代行する形を採った。他行のATMやコンビニATM「E-net」、セブン銀行のATMでも取引できなくなったが、その件数は過去の実績から約1000件と推定される。インターネット・バンキングでも約1000件の取引に影響が出た。

 今回は、投資信託の償還金に関する処理が増えたことに対応するため、取引記録を書き込むログ・ファイルのサイズを大きくする設定作業でミスが起こった。プログラムにはファイル・サイズの設定個所が3つあり、そのうちの1つに誤った値を設定した。19日の月曜日にオンライン・システムを稼働させた後、本日の朝にそのログ・ファイルがいっぱいになったときに障害が起こった。いっぱいになったログ・ファイルの内容をバックアップし、クリアして再び追記する処理に失敗し、プログラム全体が停止した。ログ・ファイルに書き込めない状態では、オンライン・システムは動作しない設定になっているためだ。

 19日に障害が発生したのは、「端末定義テーブル」と呼ぶファイルにデータを追加する作業でのミスだった。2つの障害を引き起こした原因は、定期的なシステム変更作業を担当する約20人のチーム内で同時に発生した。この事態を重く見た住友信託銀は、社長直轄のプロジェクト・チームを発足。システム部や人事部、企画部などから約20人が参画し、原因の究明と再発防止策の策定に当たる。今回のような設定ミスでシステム障害が起こったのは、4~5年前までさかのぼっても例がないという。

 住友信託銀のオンライン・システムは日本IBMのホストで動作する。金融機関向けミドルウエア「IMS/SAIL」を利用している。