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 米Yahoo!の株主であるCarl Icahn氏は米国時間2008年6月9日,Yahoo!会長のRoy Bostock氏に対して,退職制度プランについて説明を迫る公開書簡を送った。一方Yahoo!は同日,Icahn氏の推す取締役候補を拒否するよう呼びかける最終的な株主総会招集通知を公開した。

 Icahn氏が1株当たり34.75ドルで米MicrosoftにYahoo!売却を提案するよう求めたことについて,Bostock氏が「思慮に欠けている」と批判し,「Icahn氏の退職制度プラン撤廃案はYahoo!を動揺させ,株主にとって最良の利益にならないことは確かだ」と答えた(関連記事:Icahn氏がMicrosoftへの売却提案をYahoo!に要請,「思慮に欠ける行為」とYahoo!会長)のに対し,Icahn氏は「Bostock氏はこちらの質問に答えていない」と反論。米Microsoftが,Yahoo!買収後も社員が働き続けるためのインセンティブとして,合計15億ドル相当のボーナスを支給する計画を立てていたという情報(関連記事:Yahoo!の株主訴訟で情報公開命じる判決,証拠資料で買収対策が明らかに)について,Bostock氏が言及しないことを攻撃した。同氏は,Yahoo!取締役会がMicrosoftの社員維持プランについて説明せずに,退職制度プランを導入し,Microsoftによる買収を妨害したと主張している。

 一方,Yahoo!は株主総会招集通知の中で,「今こそ,Icahn氏の候補リストを拒否して自身の投資を守るべきときだ」として,CEOのJerry Yang氏を含む現取締役を再選出するよう株主に呼びかけた。また,検索広告プラットフォーム「Panama」が利益を生んでいること,米Wal-Martや米CBSなどと提携を結んだこと,新聞向け広告プロジェクトに770紙以上が参加していることなどを挙げ,順調に戦略を実現していると強調した。

 さらに,「取締役会は,株主価値を高めるためにさまざまな手段を検討している」と繰り返し,Icahn氏を「価値を生み出す信頼できる計画を何も持っていない」と批判した。「Icahn氏の唯一のプランは,1カ月以上も前に当社全体の買収にはもう関心がないと公言したMicrosoftが,当社買収の交渉に戻ってくれるよう期待することだ。しかしそれは戦略とは言えない。Icahn氏の推す候補リストは,Yahoo!を独立した企業として率いる人物としては適任ではない」(Bostock氏とYang氏)。

 Yahoo!の年次株主総会は8月1日に開催される予定。

[Icahn氏の公開書簡]
[Yahoo!の株主総会招集通知 ]