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 米Yahoo!は,投資家のCarl Icahn氏をはじめとする株主から非難を受けている同社の退職制度プランに関して,詳細に説明した書類を米国時間2008年6月10日付で米証券取引委員会(SEC)に提出した。同プランを導入した理由について,「不確定な期間においてYahoo!の価値を維持し,社員の安定した労働環境を確保するため」としている。

 同社が2月12日に導入を承認した退職制度プランは,経営の交代があった場合,その後2年以内に理由無く解雇された従業員,あるいは正当な理由で退職した従業員に適用し,プランで定めた要件に従って退職金を支払うというもの。

 米MicrosoftによるYahoo!買収案が白紙撤回(関連記事:【速報】Microsoft,Yahoo!への買収提案を撤回)したことに不満を持つIcahn氏は,Yahoo!取締役会が退職制度プランの導入により買収を妨害したと主張し,同プランの撤廃と,Microsoftへの1株当たり34.75ドルの売却提案をYahoo!に要請している(関連記事:Icahn氏がMicrosoftへの売却提案をYahoo!に要請,「思慮に欠ける行為」とYahoo!会長)。

 また,別の株主もIcahn氏と同様に,退職制度プランを「ポイズン・ピルだ」と批判し,早急に審理を開いてプラン撤廃を要請するよう申し立てを行った(関連記事:Yahoo!株主が退職制度プラン撤廃を求めて申し立て,「株主総会より前に審問を」)。

 Yahoo!はQ&A形式で記述した提出書類の中で,補償業務コンサルタントが同プランを「ばかばかしい」と発言したと報じられていることについて否定した。同社によれば,担当会社Compensiaの社長Timothy J. Sparks氏が,コストを推算する際に,社員の100%が退職制度プランを利用すると仮定した自身の意見に対して発言したものだという。

 Icahn氏が同プランのコストを24億ドルとしている点については,「すべての社員がどのような理由であれ辞めた場合を想定した額であり,理にかなっていない」と批判し,該当する退職社員の人数やポジション,その時点の株価などによって支払う額は異なると説明した。

 なお,同社の年次株主総会は8月1日に開催される予定。Icahn氏は,取締役会の入れ替えを狙って委任状争奪戦を仕掛けている(関連記事:投資家Icahn氏,Yahoo!に対する委任状争奪戦を正式に表明)。一方,Yahoo!はIcahn氏の推す取締役候補を拒否するよう株主に呼びかけている(関連記事:攻撃を続けるIcahn氏,Yahoo!は「Icahn氏拒否」を株主に呼びかけ)。

[SECへの提出書類]