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シスコのエザード・オーバービーク社長兼CEO
シスコのエザード・オーバービーク社長兼CEO
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 「IT Japan 2008」会場前方に置かれた3枚の巨大スクリーン。シスコシステムズのエザード・オーバービーク社長兼CEO(写真)の登壇とともに,会場は六本木と新宿にあるシスコの拠点を結ぶバーチャル・オフィスに姿を変えた。同氏はシスコとして国内初となるテレプレゼンスの実演をしながら,「最大で4000人が同時に参加できるバーチャル会議が我々のビジネスをどう変えるか想像してほしい」と会場に呼びかけた。

 「経営を変革するヒューマンネットワーク」と題した講演は,その多くが国内初のデモとなる高画質・高音質テレビ会議,いわゆるテレプレゼンスによるコラボレーションの説明に費やされた。ビジネスを支える組織が階層型からアウトソース,グローバル・ソーシングへ,システムがメインフレームからクライアント/サーバー,そしてクラウドへとそれぞれ変化する状況に軽く触れた後,「シスコはこの5年間,今ではクラウドと呼ばれている仮想化されたシステムを支えるネットワークの実現を戦略上の目的としてきたが,新たな牽引役としてグリーンITが登場した」と,リソースの最適化がエネルギー消費の最適化の側面を持ち始めた点を強調した。

 従来のビデオ会議でもコラボレーションに費やすエネルギーは削減できる。「しかしビデオ会議はニッチなソリューションと言われている。ハイビジョン(HD)画質ではなく品質も不安定。音声もプアで多地点接続が複雑だからだ」と,多くのビデオ会議がフェイス・ツー・フェイスの会議で得られるコミュニケーションの質に及ばないと断言。これがテレプレゼンスであれば,会議で向こう側に座っている半分の人たちが,ネットワークを通じた向こう側にいても構わない」(オーバービーク氏)。

7人が登壇したシスコ,うち6人はテレプレゼンスで

 オーバービーク氏は,百聞は一見にしかずとばかりに,テレプレゼンスのデモを披露。会場の東京・紀尾井町のニューオータニ,シスコの新宿および六本木のオフィスにそれぞれあるテレプレゼンス機器「TelePresence 3000」をNTTコミュニケーションズの回線で結び,オーバービーク氏をはじめとして平井康文副社長ら計7人の幹部が“登壇”するデモを繰り広げた。

 デモ終了後オーバービーク氏は,自社の導入事例を説明。「テレプレゼンスを181システム導入した。稼働率45%で,7万6578回のテレプレゼンスを実施した,1万2850回のフェイス・ツー・フェイスの会議とそれに伴う5000万ドルの出張費を削減できた。これは二酸化炭素の排出量換算で1532万3555立方メートルに相当する」と,コスト削減と環境経営の双方に貢献できるとした。

 シスコとして国内初の実演を目の当たりにした参加者に対して「まだ懐疑的な方もいるだろう」と前置きしたうえで,もう一つの事例を挙げるオーバービーク氏。「本社のジョン・チェンバース自身が数多くのバーチャル会議をこなしている。シスコの施設では,8×4mのHDスクリーンを使って,最大で4000人が同時に参加するミーティングが可能だ。これによっていかに早い意志決定ができるか想像してみてほしい」と,参加者それぞれの「テレプレゼンスによる変革」を想起させる問いを投げかけて,講演を締めくくった。