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 「企業経営のグローバル最適化を進めるには、さまざまな“相違”を解決していくことがポイントになる」。NTTデータの山下徹社長は、7月3日の「IT Japan 2008」で講演。グローバル経営に求められるITの在り方と、同社のグローバル戦略について語った。

 NTTデータの顧客企業では、海外売上高比率の方が高い企業が増えている。こうした企業に真のソリューションを提供するには、「国内外の商慣習や法規制などのギャップを埋めるためのお手伝いをすることが欠かせない」と山下社長は言う。

 とはいえ、実践は難しい。山下社長は、ある大手製造業のベトナム法人のシステム構築案件を苦労談として挙げた。このプロジェクトでは、属人化していた業務プロセスの標準化を進めようとしたが、思いのほか現地従業員の抵抗が激しかったという。現地従業員は、効率の改善によって自分たちが失業すると考えていたからだ。日本の業務プロセスをベトナム法人に“移植”する作業にも、想像以上に手間がかかったという。そもそも本社の業務プロセスが可視化されておらず、業務の全面的な棚卸しが必要になったというのが、その理由だ。
 
 「我々は、顧客企業や国ごとに異なる商慣習を理解するだけでなく、システム導入以前の業務プロセスの設計や、それらを現地に展開するためのコミュニケーションスキルをもっと磨かねばならない」。山下社長は気を引き締める。さらに、為替リスクの影響やマネーロンダリング対策、国際物流における通関業務など、さまざまな知識を身に付け、ソリューションを提供していくことの必要性についても述べた。

 グローバル化を進める顧客企業の情報化を支援する。このためにNTTデータは、「海外拠点を拡充したり、海外のパートナー企業を増やしたりしている」と強調。同社は、特に中国や東南アジアの拠点をてこ入れ。欧米企業との連携強化やM&A(企業の買収・統合)も加速させている。

 山下社長は「まだ当社のグローバル化は“駆け出し”の状態。今後も日本企業のグローバル化のお手伝いをしながら、我々も真のグローバルカンパニーを目指す」と締めくくった。