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 米Yahoo!に委任状争奪戦を仕掛けている株主のCarl Icahn氏は,米国時間2008年7月7日に公開したYahoo!株主あての書簡において,もし8月1日の年次取締役会で自身を含む候補者が新取締役会に選出されれば,即座に米Microsoftと交渉を始めると明言した。Microsoftも,新たなYahoo!取締役会と交渉に臨んでもいいとするコメントを同日発表した。

 Icahn氏によると,同氏はこの1週間にMicrosoftのCEO,Ballmer氏と頻繁に話し合い,ときには他のMicrosoft幹部役員も同席した。Ballmer氏は両社が提携を結んだ場合,米国と欧州当局などによる承認を得るまでに少なくとも9カ月はかかることを指摘し,現取締役会が誤った経営を行えば,Microsoftが用意する相当の資金が損害を受ける危険性が高いことを危惧したという。ただし,新しい取締役会が選出されれば,Yahoo!の検索事業,あるいは全社を買収することを視野に入れた交渉に関心があると述べた。

 Icahn氏は,「当社は崖っぷちに向かっている。検索事業は市場シェアを失いつつあり,有能で経験豊かな新CEOを雇いそこね,重要な才能が流出している。米GoogleがYahoo!の業績を大幅に上回っていることは,誰もが知っていることだ」と現経営陣を非難し,「今こそ代わるべき時だ」と株主に呼びかけた。

 Icahn氏は引き続きBallmer氏に働きかけるが,「まだYahoo!の代表者ではないので」(同氏),金額を含む詳細まで進めるつもりはない,としている。

 Microsoftも金額について言及するのは「時期尚早」とし,Yahoo!の運命を決めるYahoo!株主の権利を尊重するとコメントした。

 一方Yahoo!は,「Icahn氏とMicrosoftの将来的な交渉によって値段が決定するYahoo!売却は,Yahoo!株主に最良の利益をもたらすことはないだろう」と反論し,Microsoftが本当にYahoo!を買収したいなら,すぐに提案を出してほしいと求めた。またIcahn氏に対しては,「過去に繰り返し交渉が決裂したMicrosoftが,実際に取引を結ぶ見込みがある現実的なプランがあるのなら,聞かせてもらいたい」と述べた。

[発表資料(Icahn氏の公開書簡)]
[発表資料(Microsoftのプレス・リリース)]
[発表資料(Yahoo!のプレス・リリース)]