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写真●欧州・ロシア地域のICTソリューション強化の戦略を説明するKDDIの石川雄三執行役員ICT事業本部長
写真●欧州・ロシア地域のICTソリューション強化の戦略を説明するKDDIの石川雄三執行役員ICT事業本部長
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 KDDIは2008年7月8日,欧州とロシアでのICTソリューションを強化すると発表した。ロシア・東欧の経済成長を背景に「ここ2~3年で進出が相次ぐ日本企業をサポートする」(KDDIの石川雄三執行役員ICT事業本部長)ため。強化の柱は主に(1)サポート体制強化,(2)新たなネットワーク・サービス提供,(3)データセンターの増床--である。

 まず,7月中旬にはロシアにモスクワ支店を開設する。これでKDDIの欧州・ロシア地域で,8カ国11都市16拠点で300人のサポート体制が整う。

 サポート体制を拡充したうえで,新サービスやデータセンター増床に乗り出す。9月に大容量データを高速伝送可能な国際ネットワークのサービスを開始する。KDDIは,ロシアの大手通信事業者であるロステレコムと共同で日本とロシアを結ぶ海底ケーブル「RJCN」(Russia-Japan Cable Network)を建設。RJCNとロステレコムのロシア横断光波長多重ネットワーク(Transit-Europe-Asia)を接続することで,欧州と日本を結ぶ最短ルートの国際ネットワークが開通する。10Gバイトの大容量データを送信可能で,遅延時間は180ミリ~200ミリ秒と従来のインド洋経由や米国経由のルートに比べて約3分の2に短縮できるという。

 10月には,L2スイッチによる広域イーサネット・サービスを欧州13カ国で,IP-VPNサービスを欧州とロシアの計30カ国で開始する。提供品目は,広域イーサネット・サービスが2M~600Mビット/秒,IP-VPNが64k~1Gビット/秒。ルーターやスイッチといった宅内機器の調達,通信事業者やベンダーとの交渉に加えて,日本と英国の2拠点のオペレーション・センターからの遠隔監視サービスを提供する。

 データセンターの増床は1月から着手する。具体的には,フランス・パリ郊外のマニレアモに1万5000平方メートル,英国・ロンドンに1万2000平方メートルの増床を計画している。サービス開始時期は,マニレアモが2009年1月,ロンドンが2010年1月の予定。データセンターを増床する理由について,石川執行役員は,「ネットワークと物理的なセキュリティ対策が大変であり,システムを24時間365日体制で運用するデータセンターのニーズは顕著だ。日本の顧客の機器をデータセンターで預かることで,顧客は本業に集中できる」と説明する。

 同社はICTソリューションを含む海外向け事業で,2013年3月期までに2000億円の売り上げを目標にしている。

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