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「クノールスープパスタ」商品開発プロジェクトのWebサイト
「クノールスープパスタ」商品開発プロジェクトのWebサイト
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 2008年7月17日、ディーツー コミュニケーションズ(D2C)主催の「D2Cモバイルマーケティングセミナー」が都内で開催された。基調講演では味の素の加工食品部の杉田博司氏が「F1が本当に食べたい味をつくる ~『クノール スープパスタ』<たらこクリーム>が開発されるまで~」と題して講演した。ゼイヴェル(東京都港区)が運営する女性向けのファッションイベントの「TOKYO GIRLS COLLECTION(TGC)」と連携して新商品を開発したプロモーション事例を基に、F1層(20~34歳の女性)にアプローチをする上でケータイが重要なツールになると説明した。

 同社はこれまでテレビCMを中心にプロモーションを展開してきたが、100万人に知ってもらうより、1000人のファンを作りたいという考えから、ターゲットをよりF1層に絞り込んだ企画を実施した。F1層が強い興味を抱く対象を「ファッションと美容」、効率よくリーチするメディアを「ケータイとイベント」と考え、毎年約2万人のF1層が訪れるファッションイベントのTGCと連携して、新商品を開発する企画だ。

「クノールスープパスタ」商品開発プロジェクトのケータイサイト
「クノールスープパスタ」商品開発プロジェクトのケータイサイト
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 2007年9月に、パソコン向けWebサイトとケータイサイトを開設した。同時に「公式商品開発ブログ」を開設して、TGCに参加する主要ファッション誌の読者モデル8人に「(クノールスープパスタの)新商品の開発」をテーマにブログ記事を執筆してもらった。F1層に支持される読者モデルが書く記事に共感を覚えたユーザーが、多くのコメントを書き込んだ。「ブログの記事のコメント欄にはF1層からの正直な生の声が書き込まれた」(杉田氏)という。

 そうして、あがったアイデアの中から10種類の味を選び、一般ユーザーへの人気投票を実施。約1万1000人の投票の結果から味の素は、最も投票を集めた、「クノール スープパスタ(たらこクリーム)」を2008年4月7日に発売した。

 また、2008年3月にTGCの会場に「クノールカフェ」を出展、会場に訪れた人々に発売前の商品を試食してもらった。ケータイサイトでユーザーとの関係を築き、リアルでのイベントで実際に商品を試食してもらうことで、より深いブランド体験を目指した。

 クノール スープパスタ(たらこクリーム)は2008年4~6月に150万食を出荷。2008年4~5月のスープパスタの売り上げが前年比で5割増を達成する原動力になった。20代女性への売り上げも3割増だったという。

 サイトへのアクセスは、パソコンに比べケータイサイトのほうが圧倒的に多かったという。一方、F1層をターゲットにする上での課題も分かった。新たな仕掛けをしても、約3カ月周期でアクセスが落ち込んだという。この結果を「F1層は飽きやすい傾向がある。アプローチするには『ケータイ』と『3カ月』がキーワードになる」(杉田氏)と説明した。

 最後に杉田氏は「F1層との効率的かつ深さのあるコミュニケーションにはケータイは非常に効果的であった。ケータイはポテンシャルのあるツールだと感じた」と締めくくった。