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写真●NTTドコモの山田隆持社長
写真●NTTドコモの山田隆持社長
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 NTTドコモは2008年7月30日,2008年度(2009年3月期)の第1四半期決算(4月1日~6月30日)を発表した。営業収益(売上高)は前年同期比1.1%減の1兆1702億4600万円,営業利益が同45.4%増の2964億8800万円と減収増益だった。割引サービスや新販売モデル「バリュープラン」が大きく影響している。山田隆持社長(写真)は「今回の決算は,昨年来取り組んでいるビジネスモデルの変革が徐々に成果として現れている。結果としておおむね好調と言える決算内容ではないか」とコメントした。

 営業収益で携帯電話収入は9364億円と前年同期に比べて963億円も減少した。この内訳を見ると,データ通信の収入は362億円の増加だったものの,音声通信の収入が1325億円減少。音声収入の減少分のうち,「ファミ割MAXによるものが約400億円,バリューコース(バリュープランのうち,端末の初期費用を高くして基本使用料が安いコース)による基本使用料の減少分が約300億円」(山田社長)と,半分以上が割引サービスと新販売モデルが要因となった。

 携帯電話収入は減少したものの,販売関連の収支は前年同期比1840億円増と大きく改善。これに大きく貢献したのが,販売奨励金を廃止したバリュープランのバリューコース。従来は,1ユーザーを獲得するために3万~4万円の経費がかかっていたが,販売奨励金がないためにこれが1万円台で済み,代理店手数料が381億円も減少した。

 また,端末の販売台数は495万台と前年同期に比べて129万台も減少したが,安売りをせずに販売できたために販売収入は前年同期に比べて722億円増加。さらに端末の原価が737億円減少したことも,収支改善に貢献した。

 NTTドコモによると,バリュープランの契約者数は2008年7月26日に1000万契約を突破。第1四半期には,バリュープラン契約者のうち97%がバリューコースを選択している。

 総合ARPUは前年同期比10.2%減の5890円。データARPUは同9.9%増の2330円と好調だったが,音声ARPUが同19.9%減の3560円と大きく落ち込んだのが響いた。解約率は0.51%だった。

「iPhoneは2台目需要が多い」

 端末の販売台数が前年同期比で約20%も落ち込んだのは,バリューコース契約の普及が進み端末の販売価格自体が高くなったために「買い控えが起きた」(山田社長)とみる。山田社長は,「この20%の傾向がずっと続くとは思っていない。バリューコース導入後の動向を,経済情勢を加味しながら見ていきたい」とした。

 質疑応答では,7月11日にソフトバンクモバイルが発売したiPhone 3Gについて話が及んだ。山田社長は,iPhoneの影響にいて「MNPの数を見る限りでは,7月は4~5月と同等か少し多いくらい。iPhoneのためにドコモから(ソフトバンクモバイルに)移ったという動向はつかめない。iPhoneは2台目としての需要が多いと思う」と説明した。また,NTTドコモがiPhoneを販売するかどうかの問いに対しては,「NDA(秘密保持契約)があるので答えられない。基本姿勢はこれまでと変わらない」と回答した(関連記事)。

 また,山田社長はパケット定額サービスで2段階料金プランの導入を検討していることも明らかにした。現在提供中の「パケ・ホーダイ」の月額料金は4095円だが,「パケットを使う月と使わない月があるので,2段階料金プランを導入してほしいという要望がある」(山田社長)。

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■変更履歴
当初「W定額」との記述がありましたが,一般的な表現として「2段階料金プラン」に修正しました。[2008/07/30 21:00]