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写真1●IDF会場で展示していたマルチメディア機能付き据え置き型IP電話機
写真1●IDF会場で展示していたマルチメディア機能付き据え置き型IP電話機
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写真2●IP電話機の本体部の液晶画面はタッチパネル式。展示機はYouTubeやGoogleなどに直接アクセスするメニューを用意していた
写真2●IP電話機の本体部の液晶画面はタッチパネル式。展示機はYouTubeやGoogleなどに直接アクセスするメニューを用意していた
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 米インテルは2008年春から市場に投入している新プロセサ「Atom」シリーズで、組み込み機器分野の開拓を狙う。同社のパット・ゲルシンガー上席副社長 兼 デジタル・エンタープライズ事業本部長が開発者会議「Intel Developer Forum(IDF)」で述べた。IDFは米インテルが米国や中国、台湾で定期的に開催している会議で、今回は米サンフランシスコで8月19日から開催している。

 Atomは処理性能を主力プロセサである「Core 2」シリーズに比べて低めに設定する代わりに、コストと消費電力を抑えている。「小型にしたい、ファンレスにしたいというニーズに対応できるので、エンベデッド(組み込み)システムにも向いている」(ゲルシンガー氏)。Atomはこれまで「Eee PC」などの超低価格PCや小型インターネット接続機器であるMIDなどに採用されている。

 また、組み込み機器がインターネット接続機能を備えることでアプリケーションの幅が広がると述べた。IDFではAtomを採用したホームドア、インターネット利用を前面に押し出した車載端末やIP電話機の試作モデルを紹介した。ゲルシンガー氏は「組み込み機器はインターネットへの接続性を確保することで、一般消費者向けの利益を大きく拡大する」と語る。

 IP電話機についてはIDFの会場で実機が展示されていた(写真1)。本体部の液晶画面はタッチパネル式。電話機能のほか、YouTubeやGoogle Talk、Google CalendarなどのWebサービスに直接アクセスするメニューを用意していた(写真2)。各種アプリケーションの動作は機敏だ。使用OSはLinux。

 インテルは機器メーカーに向けて、Atomの採用が開発コストの削減に大きく貢献するとアピールする。AtomはCore 2などと同じx86アーキテクチャを採用している。LinuxやWindowsといったPCのOS、IEやFirefoxなどのWebブラウザがそのまま動く。開発者や開発ツールなどの資源を確保しやすく、他の組み込み機器用プロセサに比べて有利とインテルは踏んでいる。

 インテルはインターネット接続機能を備えた組み込み機器の市場が2011年までには100億ドル以上になり、2015年には15億個の組み込み機器がインターネットにつながると予測している。すでにPCやサーバーで高いシェアを確保しているインテルは、次の成長の場を組み込み機器市場に求める。