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 「確かに出荷台数を見ると、安価なXeonサーバーが伸びている傾向がある。だが、しっかりしたシステム管理者がいる企業は投資対効果を求めるので、ハイエンドのXeonサーバーに投資されている。したがって日本のお客様の投資がずれているとは思わない」。

 インテル日本法人の吉田和正代表取締役共同社長は、2008年9月16日に開かれたハイエンドサーバー向けXeonプロセサ「Xeon 7400番台」の発表会でこう発言した。「日本市場では安価なXeonサーバーばかりが売れているのではないか」という質問に答えたもの(発表会の関連記事:Intel,6コアのサーバー向け新型プロセサXeon 7400を発表)。

 ここで言う安価なXeonサーバーとは、インテルの「Xeon 5300番台」製品群などを搭載したサーバー機のこと。5300番台は1~2個のプロセサを搭載するサーバー/ワークステーション向けのラインナップ。5300番台はWebサーバーなどのフロントシステムに向けて多くの需要がある。一方、今回発表したXeon 7400番台は1台に4個以上のプロセサを搭載するハイエンドサーバー機向けの製品群である。

 吉田社長の指摘によれば、きちんとした投資計画を持つユーザー企業であればあるほど、ハイエンドのXeonサーバーに投資をするという。「Webサーバーのフロント部分などに安いサーバーを使いたいというニーズはあるものの、長期計画に沿って企業情報システムを進化させていこうと考えている企業においては、ハイエンドのXeonサーバーを入れ、仮想化技術を使ってサーバー統合を進めるというアプローチが選択されている。ここには数万円レベルのサーバーは選択肢として出てこない」。

 その理由として吉田社長は、ハイエンドXeonサーバーを入れたほうが、「コストパフォーマンスの面でも、環境対応(省電力)の面でも有利」と説明する。ただし、サーバー統合の前に、それなりの規模のサーバープール(仮想化されたサーバー群)を作る必要があるから、長い目で見ればコストを削減できるものの、初期投資はかさむ。システム管理者が長期指向で投資対効果を考えたとしても、初期投資を認めてもらわないといけない。このため、吉田社長は「経営トップの認識がカギとなる」と述べた。

 インテルは長期計画に沿ったサーバー投資の価値をユーザー企業にアピールする意向だ。「すでに戦略投資を始めた企業の事例や検証データを、他の企業が共有できるようにしていく」(吉田社長)。

「Itaniumより、Xeonの方がより多くのイノベーションが起きる」

 日本でハイエンドのXeonサーバーが米国ほど売れない理由として、国産コンピュータ・メーカーが、インテルのItaniumプロセサ搭載機をハイエンドサーバーの頂点に位置付けていることも大きい。いっそのこと、Itaniumを止めてしまえば、ハイエンドXeonサーバーの位置付けが明確になり、日本でも売れ出すと考えられる。この点を問うと、吉田社長は次のように説明した。

 「Itaniumサーバーは大きく成長しており、今後もロードマップに沿って、強化していく。Itaniumサーバーの主な用途は、メインフレームに代表される、いわゆるレガシーシステムの継承と見ている。このため、メインフレームと見劣りしない信頼性をItaniumサーバーは備えている。ただし、メインフレーム周りのシステム環境は大きく変わらない。つまり、すでに出来上がっているレガシーの世界を引き継ぐ環境がItaniumサーバーとなることが多い。一方、ハイエンドのXeonサーバーもミッションクリティカルな用途に使われるが、こちらは今まさに動いている、変化の激しい環境に置かれている。その意味で、Xeonサーバーの方が(Itaniumサーバーより)多くのイノベーションが起きる環境ではある。顧客サービスの強化、CSR(企業の社会的責任)といった、新しく、付加価値があるものの、競争の激しい案件への取り組みにあたっては、Xeonの世界が選ばれることが多い」。