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左からモデレータのオープンソース カンファレンス実行委員長宮原徹氏,司会の法林浩之氏,オープンソースソフトウェア協会 小碇暉雄氏,北海道LOCAL 澤田周氏,まちづくり三鷹 柴田直樹氏,新潟オープンソース協会 玄間守氏
左からモデレータのオープンソース カンファレンス実行委員長宮原徹氏,司会の法林浩之氏,オープンソースソフトウェア協会 小碇暉雄氏,北海道LOCAL 澤田周氏,まちづくり三鷹 柴田直樹氏,新潟オープンソース協会 玄間守氏
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左から名古屋OSSコミュニティ有志の河合勝彦氏,関西オープンフォーラム 中野秀男氏,ひろしまオープンソフトコンソーシアム 中村一孝氏,福岡OSS研究会 坂本 好夫氏,大分県OSS研究会 江原裕幸氏,しまねOSS協議会 井上浩氏
左から名古屋OSSコミュニティ有志の河合勝彦氏,関西オープンフォーラム 中野秀男氏,ひろしまオープンソフトコンソーシアム 中村一孝氏,福岡OSS研究会 坂本 好夫氏,大分県OSS研究会 江原裕幸氏,しまねOSS協議会 井上浩氏
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 「地方の企業が中央に負けないだけの技術を身に付けるべき」(ひろしまオープンソフトコンソーシアム会長 中村一孝氏)---2008年9月12日と13日の2日間,島根県松江市でオープンソースカンファレンス2008Shimane(OSC2008島根)が開催された。「オープンソースと地域振興を考える」と題したセッションでは,各地のコミュニティがそれぞれの活動を報告した。

 NPO法人 オープンソースソフトウェア協会は東京に事務局を置く団体。理事の小碇暉雄氏はOpenOffice.orgの講習やORCAプロジェクトの支援など同会の活動を紹介した。

 北海道LOCALはオープンソースカンファレンス北海道の共催や勉強会などイベントの応援をはじめとした活動を行っている。澤田周氏は「オープンソース・ソフトウエアに限定せず,特定のソフトウエアに偏らない」という同会の方針を説明した。

 まちづくり三鷹は東京都 三鷹市が98%を出資する第三セクター。柴田 直樹氏は「自治体のITコスト削減とRubyで全国の地域活性化に貢献することがまちづくり三鷹の目標。半減を目指す」と語る。まちづくり三鷹ではRubyで育児支援サイトの子育てネットやWeb図書館システムを開発している。大手ベンダーの製品に比べ安価としており,これらのシステムを自治体へ導入するパートナーを探している。「当社が首都圏の窓口になって,全国の地域ITベンダーへの開発業務の発注や企業立地の斡旋,技術者の交流などまちづくりを支援したい」(柴田氏)。

 NPO法人 新潟オープンソース協会はNiigata Linuxというディストリビューションの開発,オープンソースカンファレンス新潟の開催を行っている。Niigata Linuxは,CD-ROM起動のLinuxディストリビューションであると同時に,Windowsに挿入するとApache,PHP,MySQLがインストールされるCD-ROMでもある。「新潟を日本でいちばんオープンソースが盛んな地域にする」(玄間守氏)ことが同協会の目標だという。

 名古屋OSSコミュニティ有志からは河合勝彦氏が登壇した。名古屋では2008年8月に初めてのオープンソースカンファレンスが開催された。河合氏によれば,名古屋でのオープンソースカンファレンス実行委員は,さまざまなソフトウエアのコミュニティが集まるFLOSS桜山という勉強会が母体になったという。

 関西オープフォーラム(KOF)は毎年大阪で開催されている,全国でも最大規模のオープンソース・ソフトウエア関連イベントである。実行委員長である中野秀男氏は,KOFを2002年から率いている。中野氏は「世界の流れであるグローバリゼーションとローカライゼーションをすすめていきたい」と運営方針を語った。

 ひろしまオープンソフトコンソーシアムはユーザー企業や自治体関係者も含めた産官の団体「地元の大手企業ほとんど参加している」(ひろしまオープンソフトコンソーシアム会長 中村一孝氏)という。中村氏自身,KN情報システムという,ユーザー企業の情報システム部門が前身のシステム子会社の代表取締役社長であり,元情報システム部長である。会員構成も「ユーザー企業が参加していなければ意味がない」という中村氏の信条に沿ったものだ。

 KN情報システムはERP「HOOP」を開発し,オープンソース・ソフトウエアとして公開している。IPAのオープンソース・ソフトウェア基盤整備事業に採択され開発したものだが,ビーアールホールディングス グループの極東工業などのグループ企業で,基幹システムとして800クライアント以上ですでに実稼動している。中村氏は「地方自治体はシステムを東京のベンダーに発注している。地方の企業が中央に負けないだけの技術を身に付けなければならない」と指摘した。

 福岡OSS研究会は九州の産官学連携により設立され,講演会やオープンソースカンファレンス2007 Fukuokaの開催などを行っている。坂本好夫氏は「知識社会へのシフトが進んでいる今,知的作業の生産性を向上させなければ産業の生産性は向上しない。そのためにはスキルのオープン化と共通化が必要」と指摘する。

 大分県OSS研究会は41団体が参加。オープンソースカンファレンス大分の開催などを行っている。江原裕幸氏はIPAのオープンソース・ソフトウエア導入実証実験,財団法人 コンピュータ教育センターの教育現場へのオープンソース・デスクトップ導入実証事業など,大分県OSS研究会がかかわったオープンソース導入事例を紹介した。IPAの導入実証ではRuby on Railsを採用し県の基幹システム向け基盤を開発したという。

 しまねOSS協議会は島根県の産官学が2年前に設立設立した団体で,OSC2008島根の共催団体でもある。会長の井上浩氏は松江オープンソース・ラボでの30回以上にわたる交流会「オープンソース・サロン」や,まつもとゆきひろ氏も同行したシリコンバレーへの視察ツアーなど,同会の活動を紹介した。