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米IBMのジョン ソイヤリング副社長
米IBMのジョン ソイヤリング副社長
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 「IBMはSOA(サービス指向アーキテクチャ)を推進する世界一の企業だ。市場シェア、スキル、パートナーコミュニティのすべてにおいて1位である。今回発表する戦略でさらにその地位を磐石にする」。米IBMでSOA戦略を担当するジョン ソイヤリング副社長は10月10日、戦略発表会の場でこう宣言した。

 今回IBMは世界100都市でほぼ同時にSOA戦略発表会を開催した。「アジャイル・ビジネス・モデル」「最適化されたビジネス・プロセス」「SOAプラットフォームの強化」の三つのキーワードの基にサービスと製品を拡充。ビジネスとプラットフォームの両面からSOA導入による効果の向上を狙う。

 「アジャイル・ビジネス・モデル」とは意思決定や行動が俊敏な企業モデルをIBMが提示すること。「SmartBusiness INsight」と題したビジネスデザインのベストプラクティス集を業界別に用意し、Webサイト上に公開する。さらに、企業の俊敏性を示す指標である「KAI(Key Agility Indicators)」を策定。あるビジネスプロセスを変更するのにどのくらいの期間がかかるかなどを300種類以上の指標にまとめた。財務管理、サプライ・チェーン・マネージメント、人材管理などについて世界のトップ企業との差が把握できる。このKAIを重要業績指標(KPI)とともに計測する機能をBPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)製品に搭載した。

 具体的にはビジネスプロセスを定義する「WebSphere Business Modeler」にKAIのしきい値を設定する機能を、ビジネスプロセスの実行状況を把握する「WebSphere Business Monitor」にKAIを測定・監視するための機能を追加する。

 「最適化されたビジネス・プロセス」は企業がビジネスプロセスを最適化するために必要な製品の拡充を示す。例えば、企業内の役割に応じてユーザーごとに適切な操作画面を容易に開発できるようにする。具体的には、BPM関連製品を集めた「IBM BPM Suite」に「ビジネス・スペース機能」を追加する。ビジネス・スペース機能の実体は、企業向けマッシュアップソフト「IBM Mashup Center」や「WebSphere sMASH」(関連記事)の画面開発機能の一部である。

 「SOAプラットフォームの強化」は主に製品のバージョンアップなど。WebSphere Application Serverの新版投入などだ(関連記事)。メッセージキューイングの「WebSphere MQ」も機能強化し、一つの製品でメッセージキューイングもファイル転送も実行できるようにする。

 SOAの導入サービスにおいては業界向けのフレームワークを拡充。新たに石油業界向け、製造業などの製品開発向けといったフレームワークを追加する。

 さらにソイヤリング副社長は「SOAを推進することは企業のグリーン化にも寄与する」と述べた。例えば、「ビジネス・スペースの機能を使って、ビジネスプロセス上のどのタスクで二酸化炭素がどれだけ排出されているかを把握することができる」(同)。ビジネスプロセスごとにサービスが規定されているからこそ、どのタスクで対策を打つべきかが分かるというわけだ。こうした、SOAを活用したグリーン化の指針もWebサイト上で公開する。