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画面1●活動記録の一覧画面
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画面2●交渉経緯の確認画面
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画面3●活動記録の入力画面
画面3●活動記録の入力画面
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 富士通の購買部門は部材調達業務に関するナレッジマネジメント(KM)システムを導入した。ソフトブレーンの営業支援ソフト「eセールスマネージャー」を購買業務向けにカスタマイズし、この10月から全面展開を始めた。商品開発スケジュールに合わせた部材選定業務の流れを明確にした上で、各工程の活動記録をシステムで一元管理する。海外拠点を含めた関係者が情報やノウハウを共有して業務の効率化につなげる。年200億円程度のコスト減を見込む。

 富士通は2001年から購買部門による集中購買を導入。全世界で620人の担当者が各商品の担当部門に代わって価格交渉や発注業務を遂行している。今後、いっそうのコスト低減に向けて商品企画段階から積極的に関与するために、KMシステムを導入した。

 これまでも携帯電話やパソコンをはじめとする商品企画段階から調達担当者が参加。ローコストの新技術や部材の標準化・共通化を提案するなど、コスト削減に一定の成果を上げてきた。一方で「進捗管理が提案内容が担当者のスキルに依存しており、部門として共有できていない」(鈴木能之経営執行役購買本部長)という課題もあった。

 KMシステム導入に当たっては、商品企画、基本設計、詳細設計、試作、量産に至る商品開発スケジュールの各工程で、担当者がやるべき活動を明確にした。「量産9カ月前には部材の標準化や共通化を提案する」「7カ月前には採用する部材と供給ベンダーを決める」といった具合だ。

 この工程表に沿って調達担当者は機種ごとの部材選定活動記録をシステムに入力する(画面1)。スケジュールや製品情報だけでなく、取引先との交渉記録や資料もシステムに蓄積する(画面2)。

 あらかじめ報告書のひな型を用意して入力しやすくした(画面3)。システムに入力した情報は商品の設計部門や海外の調達拠点とも共有する。これまで取引先との交渉は電子メールや面談による部分が多く、担当者以外は細部を把握しにくかった。

 今後はKMシステムに蓄積した購入実績データを基に調達プロセスを随時見直し、プロセスをより洗練させる方針。4月からパソコンと携帯電話の部材調達で試行したところ所定の効果が得られたため全面展開を決めた。当初の導入費用は約1400万円。