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 厚生労働省が今国会への提出を目指している、改正労働者派遣法の概要が固まった。偽装請け負いや違法派遣が相次いだことを受け、派遣業に対する規制強化と派遣労働者の保護を打ち出した点が特徴である。労働者派遣への規制が強化されれば、ITサービス業にも大きな影響を及ぼしそうだ。最近は都道府県の労働局が指導を強めたことで、請負契約ではなく、派遣契約でSEが顧客先に常駐するケースが増えているからである。

 9月29日に開かれた労働政策審議会の会合で、厚労省が審議会に諮問していた法律案の要綱が承認された。厚労省は11月中にも法案をまとめ、今国会に提出したい考えである。今回の要綱では、目標とする法律の施行時期を2009年10月1日にする。衆議院の解散が先送りされれば、現在開催中の臨時国会で法案が審議入りする公算が高い。2009年10月の法律施行も無理ではない状況といえる。

 派遣法改正案の要綱で示した規制の強化点は、(1)派遣業者は、労働者の待遇などに関する情報を公開する義務を負う、(2)二重派遣などの違法行為を摘発したら、労働局は直ちに業者名を公表し、是正を勧告できるようになる、(3)違法行為の責任の一部が派遣先企業にもある場合、行政は派遣先企業に労働者の直接雇用を勧告できる、(4)専門性の高い職種を除いて、30日未満の日雇い派遣を原則禁止する、などである。

 例えば(1)の情報公開については、「事業所ごとの派遣労働者の数」「派遣サービスを利用した企業の数」「派遣料金(SE単価に相当)に占める平均のマージン率」などを開示の対象にしている。