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 米Googleと米Yahoo!は米国時間2008年11月5日,検索広告事業に関する提携合意の解消について発表した。Googleは「当局や一部広告主が依然として懸念を抱いており,強引に提携を進めると法的な争いが長引くだけでなく,価値あるパートナとの関係を傷つける恐れがある」と説明。一方,Yahoo!は「引き続きこの合意がもたらす利益を確信しており,Googleが提携の解消を選んだことに失望している」と不満を表した。

 両社は08年6月12日,GoogleがYahoo!の検索サービスにオンライン広告を供給することで提携合意を結んだと発表した(関連記事:Yahoo!がGoogleのオンライン広告を採用へ,非排他的提携で合意)。これに対し,米国消費者協会(American Consumer Institute)は独占禁止法に抵触する可能性があると指摘した(関連記事:米消費者団体,GoogleとYahoo!の提携に独禁法違反の懸念)。

 米Microsoftも競争を妨げるだけでなく,プライバシの問題にもつながると批判を展開(関連記事:MSが議会証言でGoogle-Yahoo!提携を批判,「競争とプライバシに損害与える」)。加えて,全米広告主協会(ANA:Association of National Advertisers)が提携に対する異議申し立てを行っている(関連記事:全米広告主協会,Google-Yahoo!提携について司法省に異議申し立て)。

 Googleによると,Yahoo!と同社は合意を結んだ際に,当局が提携について検討するための期間を設け,提携の執行を延期した。4カ月にわたる調査の過程では,合意内容の様々な変更についても交渉したという。

 しかし米司法省は結果的に,両社の提携を阻止するために訴訟を起こす意向を両社に通知した。両社の提携が,インターネット検索広告およびインターネット検索ネットワークの市場競争を妨げる可能性が高いと判断したからだ。Yahoo!によれば,Googleはその直後に提携の履行を断念することをYahoo!に伝えてきた。

 Googleは「もちろん,この提携が前進しなかったことを残念に思う。しかし長引くであろう訴訟によって,中核である使命を放っておくわけにはいかない」とコメントしている。

 提携解消の報道を受け,多くのアナリストや投資家が,米MicrosoftによるYahoo!の全社あるいは一部買収の交渉が再開する可能性を指摘している(米New York Timesの報道)。

[発表資料(Google)]
[発表資料(Yahoo!)]
[発表資料(司法省)]