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写真1●Cisco ASR 9000シリーズ<br>左が6スロット・タイプ,右が10スロット・タイプ
写真1●Cisco ASR 9000シリーズ<br>左が6スロット・タイプ,右が10スロット・タイプ
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写真2●シスコの社長兼CEOであるエザード・オーバービーク氏
写真2●シスコの社長兼CEOであるエザード・オーバービーク氏
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写真3●ビデオで説明したソフトバンクモバイル取締役専務執行役兼CTOの宮川潤一氏
写真3●ビデオで説明したソフトバンクモバイル取締役専務執行役兼CTOの宮川潤一氏
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写真4●米シスコでバイス・プレジデント兼サービス・プロバイダ・コア・ルーティングBUゼネラル・マネージャを務めるプラビーン・アキラージュ氏
写真4●米シスコでバイス・プレジデント兼サービス・プロバイダ・コア・ルーティングBUゼネラル・マネージャを務めるプラビーン・アキラージュ氏
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図1●ASR 9000はアクセス・ネットワークとコア・ネットワークを結ぶアグリゲーション・ネットワークで使われる
図1●ASR 9000はアクセス・ネットワークとコア・ネットワークを結ぶアグリゲーション・ネットワークで使われる
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図2●ASR 9000の実装
図2●ASR 9000の実装
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写真5●米シスコのプロダクト・マネージメント/サービス・プロバイダ・テクノロジー・グループでシニア・マネージャを務めるサンジーブ・マルバーナ氏
写真5●米シスコのプロダクト・マネージメント/サービス・プロバイダ・テクノロジー・グループでシニア・マネージャを務めるサンジーブ・マルバーナ氏
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 シスコは2008年11月11日,通信事業者向けのキャリア・イーサネット基盤を構築するための新型ルーター「Cisco ASR 9000シリーズ」を発表した(写真1)。通信事業者のエッジ向け製品ラインナップである「ASR」(aggregation services router)として,ASR 1000に続く第2弾の製品になる。今回のASR 9000シリーズは,IPTVのビデオ・トラフィックや携帯端末からのモバイル・トラフィックをイーサネットに集約するために最適化されているという。出荷開始は2009年第1四半期を予定しており,価格は約8万米ドルから。

 今回の発表と同時に,ソフトバンクが同社のNGN(次世代ネットワーク)での導入を前提にASR 9000を試用することを明らかにした。現在,ソフトバンクだけでなく,北米および欧州の通信事業者数社が同製品を試用しているという。

 同日に開催された発表会では,シスコの社長兼CEOであるエザード・オーバービーク氏が製品開発の背景を説明した(写真2)。同氏によると,ビデオやモバイルのトラフィックは急増しつつあり,2012年には日本の首都圏のトラフィックがコアで5倍,メトロで7倍,アクセスで6倍の量に達するという見通しを示した。そのように大量のトラフィックに耐え得るように開発したのが今回のエッジ・ルーターだという。

 発表会では,ソフトバンクモバイル取締役専務執行役兼CTOの宮川潤一氏が,同社のNGN向けにASR 9000を試用することをビデオのメッセージで明らかにした(写真3)。同氏によると,ソフトバンクモバイル/ソフトバンクBB/ソフトバンクテレコムの3社のインフラは,FMC(fixed mobile convergence)として統合していくという。その際にネットワークをいかに簡素化して構築することが重要であり,5年後あるいは10年後のソフトバンクの事業を考えるうえで重要な課題になるとした。その点で,ASR 9000を使って構築したNGNは世界中のどの事業者にも負けない構成に仕上がるとの自信を示した。

日本のキャリア向けに低消費電力と省スペースを実現

 続いて,米シスコでバイス・プレジデント兼サービス・プロバイダ・コア・ルーティングBUゼネラル・マネージャを務めるプラビーン・アキラージュ氏が,ASR 9000の詳細について説明した(写真4)。同氏の説明によると,今回の製品はアクセス・ネットワークとコア・ネットワークを結ぶアグリゲーション・ネットワークの構築に使われる位置付けとなる(図1)。

 ASR 9000の特徴として,まずスケーラビリティの高さを挙げた。1スロット当たりの伝送容量は最大400Gビット/秒,1スロット当たりのQoSのキューは最大25万6000個,記憶できるMACアドレスは800万個になるという。サービス統合のための機能も大きな特徴だとした。とくに4G携帯電話のトラフィックをイーサネットで収容する「シンクロナス・イーサネット」という新機能を搭載した。さらに日本の通信事業者にメリットが大きい機能として,低消費電力や省スペースの工夫をあげた。たとえば,,10スロット・タイプに加え,省スペースのための6スロット・タイプを用意した。

 同氏はASR 9000の実装についても説明した(図2)。ライン・カードは,キャリア・イーサネットのトランスポート用ライン・カードと,モバイル/固定サービスの収容のためのライン・カードの2種類を用意した。後者のモバイル/固定サービスを収容するライン・カードには,ASR 1000と同じマルチコア・プロセッサ「QFP」(quantum flow processor)を採用している。また,同社のコア・ルーター「CRS-1」向けに開発されたモジュール型のルーターOS「IOS-XR」をASR 9000にも採用した。これにより,高いスケーラビリティと可用性を実現したという。

 最後に,米シスコのプロダクト・マネージメント/サービス・プロバイダ・テクノロジー・グループでシニア・マネージャを務めるサンジーブ・マルバーナ氏が,ASR 9000の省電力面での工夫について補足説明をした(写真5)。同氏によると,ASR 9000では省エネルギーのためにコンパクトな電源モジュールを新たに開発したという。6スロット用のきょう体には3台,10スロット用のきょう体には6台の電源モジュールを搭載するようになっている。電源モジュールは必要な分だけ搭載することで,消費電力を抑えられるという。

■変更履歴
記事公開当初は「ソフトバンクがNGNにASR 9000を採用する」と記述していましたが,採用が決定したわけではないので「採用を前提として試用する」という表現に訂正します。なお本文は修正済みです。 [2008/11/13 19:30]