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写真1●米グーグルのコンテンツ担当副社長のデービッド・ユン氏
写真1●米グーグルのコンテンツ担当副社長のデービッド・ユン氏
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写真2●エイベックス・マーケティングの取締役アーティストマーケティング本部本部長の前田治昌氏
写真2●エイベックス・マーケティングの取締役アーティストマーケティング本部本部長の前田治昌氏
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写真3●角川デジックスの代表取締役社長の福田正氏
写真3●角川デジックスの代表取締役社長の福田正氏
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 グーグルは2008年11月25日、動画投稿共有サイト「YouTube」の日本版における、来年度の事業説明会を東京都内で開催。米グーグルのコンテンツ担当副社長のデービッド・ユン氏がYouTubeの現状、今後の方針を説明した(写真1)。

 同時に、YouTubeを有効活用している企業として、エイベックス・マーケティング、YouTubeを活用した企業のマーケティング支援などを手掛ける角川デジックス(東京都文京区)などの企業の担当者がそれぞれのYouTubeを使った取り組みを披露した。

 まず、ユン氏がYouTubeでの企業のコンテンツ配信の現状を「2007年6月に開始した日本版YouTubeでは、現在100以上の企業とパートナーシップを結び、コンテンツを配信している」と説明した。続けて「JASRAC、イーライセンス、ジャパン・ライツ・クリアランスと音楽著作権の二次利用に関する包括許諾契約を締結している」とYouTubeでの著作権対策への取り組みを説明した。

 次に、コンテンツ・プロバイダーや一般企業など、著作権所有者向けの機能「コンテンツID システム」について説明した。この機能は、YouTube上にユーザーが違法な動画をアップロードしていないか調査する際、著作権所有者が調査の対象となる動画をアップロードすることで、自動で同じような動画を検知するもの。

 著作権保有者は検知した動画に対して、動画の公開を中止する以外にも、公開された違法な動画のアクセスを解析する、動画に広告を表示して、広告収益を受けるといった対応ができる。これにより、「ある企業ではユーザー投稿の動画を自社の動画として扱い、広告収益を受け取ることにしたことで従来の50倍の再生回数と収益を達成した」という。

 今後は、動画ページから動画に関連する音楽やDVDなどが購入できる機能、動画再生前に閲覧の有無をユーザーが選択できる広告を掲載する「In-Video動画広告」といったサービスや、コンテンツID システムの機能を向上して増収を目指すと説明した。

 企業の活用事例では、まずエイベックス・マーケティングの取締役アーティストマーケティング本部本部長の前田治昌氏が登壇した(写真2)。同社は2008年10月に公式チャンネル「avex Channel」を開設した。第一弾として、手塚治虫氏のアニメとエイベックスの音楽をコラボレーションした動画や、イベントの様子をスタッフがハンディカムで撮影した動画などを配信している。

 音楽や映像などで作りこまれた動画だけではなく、ハンディカムなどの動画を公式チャンネルで公開していることについて前田氏は、「品質を画質でとらえるのではなく、ドキュメンタリー性といったそのときしか見られない価値を提供する」と説明した。

 続けて、前田氏は今後の展望を「既存メディアでは配信できない、そういったコンテンツをYouTubeで配信するなどしてYouTubeからヒットを生み出したい」と語った。また、YouTube上で質の高いオリジナルの動画や音楽をアップロードしているユーザーに、エイベックス側からアプローチするなどして、アーティストやプロディーサー、ディレクターを発掘したいと考えていると説明した。

 次に角川デジックスの代表取締役社長の福田正氏が登壇して、同社のYouTubeの活用事例について説明した(写真3)。同社は1月にYouTube上に公式チャンネルを開設した。現在は「角川アニメチャンネル」や「東京ウォーカーチャンネル」など12の公式チャンネルを運営している。

 同社はコンテンツID システムの実証実験に参加し、10個の判定基準を策定して角川のコンテンツに関連する数十万の動画を確認したという。その中から、一定の基準を満たした動画に対して公式動画として認める「角川バッジ」を付与した。認定した動画には広告を掲載するといった取り組みを行った結果、2008年2月から10月の間に動画の閲覧数は62倍になったと説明した。

 続けて、角川がプロモーションを請け負ったタカラトミーの玩具「フラワーロック 2.0」のキャンペーンを紹介した。このキャンペーンでは同社の出版する雑誌とYouTube、プロモーションサイトなどと連携したクロスメディアキャンペーンを実施した。

 10月30日のキャンペーン開始当初にYouTubeに掲載した動画は9本だったが、動画投稿キャンペーンを実施したことでユーザーによる動画の投稿も増え、現在は101本の動画が上がっているという。また、「In-Video動画広告」を導入してフラワーロックの動画へ誘導した結果、約8万8000だった累計閲覧数が1週間で約44万6000にまで伸びたと説明した。動画を分析して、高い効果のクリエーティブにほかの動画も合わせるといった施策も披露した。