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住商情報システムの油谷泉取締役専務執行役員
住商情報システムの油谷泉取締役専務執行役員
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 「システム部長=CIOの時代は終わった。CIOは、強いリーダーシップを発揮する必要がある」――。東京都内で開催中の「IT Service Forum 2008」で2008年11月26日、「企業のIT改革とITパートナーの役割」と題して、住商情報システムの油谷泉取締役専務執行役員が登壇した。

 冒頭で油谷氏は、経済協力開発機構(OECD)や経済産業省が発表したデータを基に、日本企業のIT改革について説明。日本の経済成長に占めるICTの寄与度が低いこと、情報システム部門の部門・組織間連携があまり進んでいないことなどから、IT改革は思うように進んでこなかったと指摘した。

 企業における経営課題とITの役割の変遷についても説明した。80年代には品質向上、生産性向上など業務支援に当たる脇役の存在だったITが、ネットワークの時代やサービスの時代を経て、ビジネスにおいて重要な役割を果たすようになった流れを解説した。「不連続に変化し続ける社会のなかで、ITは迅速な意思決定や判断の材料となる情報を蓄える要となり得る」と同氏は続けた。

 その一方で、現在のITは経営層の期待に応えられていないのが実情だという。その理由として「ユーザー部門や経営層がITを理解できていない」という点があるものの、大きな要因として「CIOがリーダーシップを発揮できていないこと」を挙げた。今のシステム部門は技術革新に追従できずに実力、社内での影響力が低下し、ユーザー部門とITベンダーの「橋渡し役」「脇役」にとどまっていると指摘。企業の部門間の連携を強化しIT活用を牽引できるCIOの重要性を説き、「システム部長=CIOの時代は終わった」と語った。

 油谷氏は今後のIT改革に向けて「経営層/CIOがIT要件を明確に描いて発信すること」「企業独自の差異化戦略を明確にしたうえで改革に取り組むこと」などを提言した。