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写真1●シマンテックのテルミ・ラスカウスキー氏
写真1●シマンテックのテルミ・ラスカウスキー氏
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写真2●Ji2の藤澤哲雄氏
写真2●Ji2の藤澤哲雄氏
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 シマンテック日本法人は2008年12月8日、コンピュータ内部を調査して法的証拠を見つける手法であるデジタルフォレンジック関連サービスでジェイアイツー(Ji2)日本法人と協業すると発表した。米国に子会社を持つ日本企業を中心に、同日にサービスの提供を開始した。

 今回の協業ではシマンテックの持つセキュリティやコンプライアンス(法令順守)関連のノウハウとJi2の持つフォレンジック関連のノウハウを生かして、シマンテックのチャネルを通じてサービスを展開する。不正アクセスなどのネット犯罪や知的財産の保護に関する訴訟の際に証拠として提出できる電子データを調査・収集するフォレンジック調査から、セキュリティポリシーやデータ管理手順の作成といった不正防止のインフラ構築までを共同で手がける。

 シマンテックは米国ではフォレンジック調査サービスを提供しているが、日本では今回が初めて。シマンテックで日本・香港地域のグローバルコンサルティングサービスを担当するテルミ・ラスカウスキー執行役員ディレクター(写真1)は「フォレンジック関連サービスを日本でも開始したいと以前から考えており、タイミングをうかがっていた」と話す。

 シマンテックが協業の相手として選んだJi2は、米国と日本でフォレンジック調査や国際訴訟対応の支援などを展開している。フォレンジック調査では、削除、変名、隠蔽した電子メールや文書データ、インターネットへの接続記録などをフォレンジックソフトを使って復元。このデータを、外部からの不正アクセスに関する事実確認や社員の不正の有無などの調査に役立てる。

 フォレンジック調査では、パソコンのハードディスクを複製したうえでフォレンジックソフトを使って調査することが多い。これに対し、Ji2はネットワーク経由でPCやサーバーを調査する方法を採っている。業務時間中でも業務を止めずに調査できる、全国各地の事業所などの遠隔調査が可能、などのメリットがあるとしている。「ネットワーク経由の“オンラインフォレンジック”を提供するのは日本で初」とJi2の藤澤哲雄社長(写真2)は話す。

 米国でフォレンジック調査の必要性が高まったのは、06年12月の法改正で電子証拠開示のための法律(通称:e-ディスカバリ法)が施行されたのがきっかけという。同法では、訴訟の際に裁判所に対して証拠となる電子データの提出を義務付けている。藤澤社長は、日本でもその必要性が高まると強調する。「日本企業はこれまでものづくりで伸びてきた。今後はその知的財産をどう生かすかがカギとなる。知的財産の保護や特許関連の戦略的訴訟で勝つためには、証拠となるデータを電子化して開示するノウハウが不可欠になる」(同)。

 両社が共同で提供するサービスは、フォレンジック調査を中心とする「コンピューターフォレンジックコンサルティング」(100万円から)や、訴訟対応の支援を含む「e-Discoveryコンサルティング」(1000万円から)など。セキュリティのインフラ構築には別途費用が必要になる。初年度にコンピューターフォレンジックコンサルティングで50件、e-Discoveryコンサルティングで5件の受注を目指す。「日本でも上位50社に入るような企業は,常に訴訟案件を抱えている。こうした企業を中心に売り込みたい」と藤澤社長は意気込む。