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 Ruby on Rails開発チームとMerb開発チームは2008年12月23日(現地時間)に,両フレームワークを統合すると発表した。MerbはRailsに次いで有力なRuby上のアプリケーション・フレームワークと見られていた。Railsの次期版であるRuby on Rails3で,MerbとRailsを統合する。2009年5月に行われるRailsConf 2009でのベータ版公開を目指している。

 「今日からMerbチームはRailsのコア・チームとともに働いている。Merb2は事実上,Rails3となる」(Merbの中心開発者であるYehuda Katz氏)。「MerbチームはそのキーとなるアイデアをRails3にすべて持ち込むことに彼らの力をつぎ込んでいる」(Ruby on Railsの作者David Heinemeier Hansson氏)。「『MerbはRailsであり,RailsはMerbである』というのが本日の発表だ」(Merbの創始者Ezra Zygmuntowicz氏)。

 両フレームワークの統合に伴い,MerbチームもRailsチームと合併する。Merbの中心開発者であるYehuda Katz氏はRailsのコア・チームに完全に加わり,Matt Aimonetti氏はRailsのエヴァンジェリスト・チームに参加する。Carl Lerche氏とDaniel Neighman氏も共同プロジェクトに加わる。

 Ruby on Railsは,必要なツールがすべてセットになった「フルスタック・フレームワーク」であることを大きな特徴のひとつとしていた。これに対しMerbはデータベースにアクセスするためのORマッピング・ツールが自由に選択できるなど,モジュール化されシンプルであることを特徴としていた。

 MerbはRailsに合わせ実行性能を最適化する。Ruby on Rails3では,Merbをマージすることで,Railsの標準モジュールだけではなく,様々なモジュールが利用可能になるとしている。例えば,ORマッピング・ツールとしてRailsのActive RecordのほかにDataMapperやSequelを,テスティング・ツールにRSpecを,テンプレート・エンジンにHaml,AjaxにjQueryなどを使えるようになる。

 Hansson氏は「Rails3はビッグバン・リライトではない」として,過去のバージョンとの互換性を重視すると強調している。Rails3にはRails2との非互換性は存在するが,容易にアップグレードできるようにするという。またMerbからRailsへのアップグレードにする方法を用意すると共に,Merbは今後もバグ修正などの保守を継続していくとしている。

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