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 米Net Applicationsの調査によると,米MicrosoftのWebブラウザ「Internet Explorer(IE)」は74%持っていた市場シェアを2008年末時点で68%まで減らしたという。IEのシェアが縮小した分については主に米Mozilla Foundationの「Firefox」が獲得しており,5月に18%だったシェアを12月には21%へ急増させた。また,米Appleと米Googleが提供するWebブラウザについても,わずかながら2008年にシェアを拡大した。

 Firefoxは,Webブラウザ「Netscape Navigator」の流れを汲む最も若い子孫である。Netscape Navigatorは,米イリノイ大学のNational Center for Supercomputer Applications(NCSA)で開発されたWebブラウザである「Mosaic」から多くのコードを引き継いでいた。Netscape Navigatorの提供元だった米Netscape Communicationsは1998年初め,米AOL(当時の社名はAmerica Online)に買収される以前にWebブラウザの名称を「Mozilla」とした。Mozillaの管理グループは2008年まで非営利団体として存続していた。この団体の代表的な成果物がFirefoxであり,現在もフリー/オープンソース・ソフトウエアとして提供されている。

 AppleのWebブラウザ「Safari」も,間接的ながらIEのシェアが縮小するおこぼれを得た。ただし,Safariユーザーの大半がMacユーザーということから,最近復活した「Macintosh」の成功による効果が大きいということだろう。Safariのシェアは現在8%ある。

 Googleが2008年後半に鳴り物入りでリリースした「Chrome」は,今のところ大してユーザーを獲得できていない。Net Applicationsによると,Chromeのシェアは1%にとどまっているという(関連記事:GoogleがWebブラウザ「Chrome」の正式版を公開Google,Webブラウザ「Chrome」のPCプリインストールを計画)。

 こうした状況に対し,Microsoftは最新版Webブラウザ「IE 8」を2009年の早い時期にリリースしようと準備中だ(関連記事:Microsoft,次期ブラウザ「IE 8」のリリース候補版を2009年Q1に公開)。さらに同社は,IE 8を次期クライアントOS「Windows 7」にプリインストールする予定だ。ライバルのWebブラウザと違ってIEは,驚くほど素早いペースで大きな新機能を搭載していく。例えば「Accelerator」「InPrivate Browsing」「Web Slice」や画像検索支援といった機能,「SmartScreen Filter」と呼ぶセキュリティ機能などがある(関連記事:Internet Explorerは8.0でどう変わる?)。こうした機能追加は,IEの市場シェアの維持につながるだろうか。シェアを維持できないと,2009年はついに同社が10年間支配し続けた市場を失う年になるかもしれない。