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マイクロソフトの大場章弘執行役(左)とアカマイの小俣修一社長(右)
マイクロソフトの大場章弘執行役(左)とアカマイの小俣修一社長(右)
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 米アカマイ・テクノロジーズと米マイクロソフトが,HD動画の配信で協業する。マイクロソフトの動画プレーヤ「Silverlight」対応の動画コンテンツを,アカマイのコンテンツ配信ネットワークを通じて配信するという内容である。サービス名称は,「AdaptiveEdge Streaming for Microsoft Silverlight」。2009年1月21日から,特定企業向けに技術検証サービスを始めた。当初はVOD(ビデオ・オン・デマンド)だけに限られるが,ライブ機能への対応や,サービスの詳細については,マイクロソフトのWebサービス開発者向けイベント「MIX09」で発表される。商用サービスは6月に始める予定。

 今回のサービスを実現するため,マイクロソフトは同社のサーバー製品IIS(Internet Information Services)の拡張機能として,IIS7 Smooth Streamingを開発した。IIS7 Smooth Streamingは,アカマイが全世界70カ国に設置するサーバーに搭載する。当面は,アカマイが独占的に利用できる。

 Silverlightクライアントは,アカマイのネットワークに対してリクエストを送ると,ネットワークは通信状態などに応じて最適なサーバーのIPアドレスを返信する。クライアントは,受信したIPアドレスを基に,アカマイのサーバーからHD動画を受け取ることになる。動画コンテンツは,クライアントの受信環境や能力に応じて最適化される。

 この仕組みにより,動画の視聴状態は格段に向上するという。これまでのインターネット経由のHD動画配信サービスでは,コンテンツを選んでから視聴するまで待たされることがあったが,両社の協業により「あたかもテレビ放送のように,コンテンツを選んですぐに視聴できる」(アカマイ日本法人の小俣修一代表取締役社長)とした。

 今回の発表では,Silverlight対応の映像プレーヤ用アプリケーション開発リソース・キットも発表された。会見に参加したマイクロソフト日本法人の大場章弘・デベロッパー&プラットフォーム統括本部長は,「Silverlightには,映像を伝えるメディアとしての側面のほかにも,アプリケーション開発環境の側面がある。アプリケーション開発環境としても使いやすいことが,ほかのサービスとの違いだ」と説明した。YouTubeなど,ほかの動画配信プラットフォームとの違いに対する質問に回答したものである。

 会見が行われた2009年1月21日早朝(日本時間)には,米国大統領の就任式が行われた。アカマイ小俣社長は「アカマイとしても歴史的な日。通常の通信トラフィックのピークは多くても1Tビット/秒だが,本日は2Tビット/秒を超えた」と報告した。これは,就任演説などの動画が多数配信された結果だという。