不況下でも好業績の条件は、業務の可視化と改善サイクル──。日本BPM協会とプロセス志向イノベーション推進会議が2008年秋に実施した「業務の可視化・改善力に関する実態調査」(関連記事)の結果から明らかになった。業務の可視化と改善サイクルを高いレベルで実現している企業の4割強が好業績を実現しているという。
同調査は国内企業約2500社の業務改革部門と経営企画部門に対して行い、257社から有効回答を得た。その結果は2008年12月25日に発表(関連記事)したが、さらに分析を進めたところ、冒頭のようなことがわかった。分析結果は2009年1月28日に発表した。
具体的には、業務の可視化と改善サイクルを高いレベルで実現する企業105社のうち42%が、売上高成長率と営業利益率が業界内でも上位につけていた。一方で、低いレベルの企業を見ると77社のうち業界上位の企業は20%強にとどまる。日本BPM協会は、「業務の可視化と改善サイクルのレベルが高い企業は仕事のつながり方を的確にデザインする企業マインドである『プロセス志向』の土壌が豊かである傾向が強い」とも報告している。
業務プロセスを可視化し、改善サイクルを効率的に回す手段としてBPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)があるが、その効果も分析した。これによると、BPMの手法やツールを導入・実施している企業の86%でBPMによる効果を確認できたという。
同協会は今回の調査結果を含む詳細な資料を、2009年2月17日に開催する「プロセス志向イノベーションフォーラム~激変環境を勝ち抜くプロセス志向の企業づくり~」で配布する。