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 富士通は2009年1月30日、2009年3月期通期(2008年4月~2009年3月)の業績予想を下方修正した。前回発表時(2008年10月29日)に比べて連結売上高は3500億円低い4兆7000億円に、営業利益は1000億円低い500億円、経常利益は1200億円低いゼロ、当期純利益は800億円低い200億円の損失に修正した。国内向けのシステムインテグレーション事業は堅調だったが、HDD事業やLSI事業、海外事業が円高の影響もあり一気に悪化した。

 営業利益は500億円の黒字を確保する見通しだが、急激な円高進行に伴う為替差損や、持分法適用会社の損益悪化などの影響によって経常利益はゼロになる。さらに、株式の評価損40億円や、HDDヘッド事業終息に伴う固定資産評価損50億などを含む250億円の特別損失が発生するため、当期純利益は200億円の損失に転落する。為替レートは前回の業績予想発表時に比べて、1ドル=90円(前回は100円)、1ユーロ=120円(同125円)、1ポンド=120円(同160円)に見直した。レート見直しによる影響は、売上高が1000億円減、営業利益が100億円減、経常利益が200億円減、当期純利益が150億円減である。

国内向けシステムインテグレーション事業は堅調だが、海外事業が不振

 セグメント別の通期業績予想では、「テクノロジーソリューション」の売上高が3兆900億円(1500億円下方修正)で営業利益は1900億円(200億円下方修正)、「ユビキタスプロダクトソリューション」の売上高は9500億円(1000億円下方修正)で営業利益はゼロ(200億円下方修正)、「デバイスソリューション」の売上高は5700億円(1000億円下方修正)で営業利益は700億円の損失(450億円の下方修正)である。

 システムインテグレーションなどを中心とする「テクノロジーソリューション」セグメントの通期業績予想では、国内売上高は2兆1600億円(前年同期比2.7%増)と増収を見込むが、海外売上高は9300億円(同20.5%減)と大幅の減少を見込む。国内を中心としたシステムインテグレーション事業は堅調だが、サーバーハードウエアの海外販売が不調となったためだ。製品別の内訳で見ても、「サービス」の売上高が2兆4300億円(同5.1%減)で営業利益は1700億円(同21.0%増)、「システムプラットフォーム」の売上高が6600億円(同7.4%減)で営業利益は200億円(同49.6%)と予想している。

 不振のHDD事業に関しては27日、HDDのヘッド部品を製造する「HDD用ヘッド事業」を終息すると発表している。また落ち込みが激しいLSI事業に関しても同日、「LSI事業における緊急施策」を発表。LSI前工程6インチウェーハ製造ラインを3ラインから1ラインへ、8インチウェーハ製造ラインを4ラインから3ラインへ集約・統合することを発表した。これに伴い、2000名の従業員を富士通グループ内で再配置する。

直近3カ月は、営業利益も赤字転落

 なお、同社が同日発表した2009年3月期第3四半期決算(2008年4月~12月)の業績は、売上高が3兆5076億円(前年同期比7.9%減)、営業利益が133億円(同85.3%減)、経常利益が145億円の損失(前年同期は737億円の利益)、四半期純利益は361億円の損失(前年同期は38億円の損失)である。

 また直近3カ月(2008年10月~12月)の業績は、売上高が1兆538億円(前年同期比18.6%減)、営業利益が251億円の損失(前年同期は466億円の利益)、経常利益は459億円の損失(前年同期は437億円の利益)、四半期純利益は407億円の損失(前年同期は55億円の利益)で、営業利益も赤字に転落した。