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写真●第3四半期決算を発表するNTTドコモの山田隆持代表取締役社長
写真●第3四半期決算を発表するNTTドコモの山田隆持代表取締役社長
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 NTTドコモは2009年1月30日,2008年度第3四半期の決算を発表した。営業収益は第1期から第3期の累計で前年同期比4.1%減の3兆3788億円,営業利益は同19.5%増の7468億円と減収増益だった。

 同社の山田隆持代表取締役社長(写真)は「2008年から始めた新たなビジネスモデルの浸透や顧客満足度向上策が功を奏し,第3四半期の解約率はドコモ始まって以来最低となる0.44%を記録した。決算の数字はおおむね良好だが,新販売方法の影響と消費の冷え込みによって端末の総販売台数が急激に落ち込んでいる。この点には危機感を持っている」と決算内容を総括した。

 第3四半期までの累計の端末販売台数は,前年同期比454万台減となる1478万台となった。期初で2008年度年間で2500万台強と予測していた販売台数を中間決算で2200万台に修正したばかりだが,端末販売の落ち込みは予想以上という。山田社長は2008年度年間の販売台数として「最終的には2000万台前後になるのでは」という見通しを示した。

100億円を捻出しメーカー支援を検討

 端末販売台数の減少は,販売奨励金の削減や端末原価減少につながるため,携帯電話事業者の利益を押し上げている。その一方で,端末メーカーの収益は市場縮小によって軒並み悪化している。そこでドコモは,端末の商品力の維持・向上を考えて,メーカーに対して端末開発費の一部を負担する施策を検討していることを明らかにした。「今年度,100億円規模の支援を予定している」(山田社長)という。具体的には,ドコモが端末メーカーに対して要求しているソフトウエア部分の開発費をドコモが負担する。負担した部分の知的財産権はドコモが持つ形になるという。現時点で今年度の施策として検討しており,来年度以降の支援は未定としている。

 端末分野とは別に,ドコモが2010年度から導入を進める計画のLTE(long term evolution)の研究・開発についても,メーカー支援の方向を検討しているという。「現在,ドコモとメーカーの間でLTEの商用機器を共同で研究・開発しているが,ドコモがかかわる開発比率を上げる方向で検討している」(山田社長)。なおLTEの導入に関しては,「世界の先頭集団に合わせる形で2010年から導入できると考えている」(同)とした。

 山田社長は景気悪化の影響は,特に法人分野の市場で現れていると話す。「法人のSI分野で案件がペンディングになるケースが増えている。前年同期比で19%ほど売り上げが落ちている」(山田社長)。一部で法人端末の解約などの動きも見えているという。「社員に携帯電話を貸与することは企業にとってコスト増になる。しかしコスト増になる以上に,企業にとってのプラス効果を出せるようなSIを目指す」(山田社長)と,法人分野のテコ入れ方策を示した。

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