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 NECは2009年1月30日、09年3月期通期の連結業績予想を修正すると発表した。前回予想(関連記事)に比べて売上高が4000億円減の4兆2000億円、営業損益が1500億円減って300億円の赤字とした。当期純損益は株式の評価損などで前回予想から3050億円減って2900億円の赤字となる見通し。世界的な景気後退や急速な円高が直撃した格好でエレクトロンデバイス事業をはじめすべての事業分野で業績が悪化し売上高と営業損益のいずれも大幅に下方修正。矢野薫社長(写真)は「これまでにない厳しい年になると覚悟している」とコメント。2010年3月までに全世界で2万人を超える人員を削減する方針を明らかにした。

 今期の業績予想の下方修正は08年10月に続いて2度目となる。売上高、営業損益、当期純損益のいずれの予想数値も08年3月期の実績を下回る。

 セグメント別の業績予想では売上高がIT/ネットワークソリューション事業が前年同期比4.1%減の2兆7500億円、モバイル/パーソナルソリューション事業が同7.2%減の8100億円、NECエレクトロニクスとNECトーキンの業績が悪化したエレクトロンデバイス事業が同23.0%減の6400億円の見通し。営業損益はIT/ネットワークソリューションは1110億円の黒字を維持するものの、モバイル/パーソナルソリューション事業が80億円、エレクトロンデバイス事業が770億円とそれぞれ営業赤字の見通しである。

 IT/ネットワークソリューションのうちITソリューションのビジネスは金融と通信、製造業の状況が悪化。また、地方や中堅中小規模の企業でサーバーやパソコンなどの更新商談が延期・中止になるなど厳しい状況だ。

 矢野社長は業績悪化を受けて、事業構造改革と収益構造改革に同時に取り組む方針を示した。事業構造改革では、環境・エネルギー関連の新規事業やIT/ネットワークソリューションに注力するなど事業の選択と集中を図る。「IT/NWソリューションは筋肉質の収益構造に転換し、電子部品などは資本効率向上に向けて選択と集中を検討する」という。また収益構造改革の柱として、調達や外注費などのコスト削減や役員報酬と管理職報酬カット、09年度末までにNECグループで合計2万人を超える人員を削減する。2万人のうち約6割が海外の従業員で、主にエレクトロンデバイス分野が対象となる。

 併せて08年4~12月の連結決算を発表した。売上高が前年同期比3.7%減の3兆761億4000万円、営業損益が113億6000万円の赤字だった。