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 Rubyコミュニティは2009年1月31日,プログラミング言語Rubyの新しいバージョン1.9.1の正式版をリリースした。1.9系で初めての安定版という位置付けになる。「本日,1.9の歴史が始まります」(1.9リリース・マネジャのYugui氏)

 1.9系はプログラムの実行エンジンを刷新し高速化を図った。まつもとゆきひろ氏が開発した構文木インタプリタに変わり,東京大学大学院情報理工学研究科講師の笹田氏が開発した仮想マシンYARV(Yet Another Ruby VM)を標準採用した。

 YARVにより,Ruby自体の実行性能はコア性能で最大50倍,ベンチマークで2倍から10倍と大幅に高速化された。ただし,C言語で記述されたライブラリなどの実行速度は変わらないため,アプリケーション全体では10倍速くなるわけではない。

 またRuby 1.9では多言語化が行われ,マルチバイト文字も1文字としてカウントされる。ブロック引数が常にローカル変数となる,今まで非公式に使えていたthenの代わりのコロン(:)がif/unlessやcase構文で使用できなくなった,などの違いがある。

 「近代的に,高速に,文法も明確になり,多言語化され,多くの改善がなされた」(Yugui氏)。

 1.9.0は2007年12月にリリースされたが,開発版という位置付けだった。1.9.1は,品質や現行バージョンである1.8系との互換性を向上させ,安定版としてリリースする。

 Ruby 1.8系も継続する。1.8.8は2009年中にリリースされる見込みである。

◎関連リンク
Ruby 1.9.1リリース アナウンス
1.8.7以来の主な変更点(英文)

■変更履歴
掲載当時「(1.9では)コロン(:)がthenの代わりにif/unlessやcase構文で使用できる」としておりましたが,正しくは「今まで非公式に使えていたthenの代わりのコロン(:)がif/unlessやcase構文で使用できなくなった」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2009/01/31 23:19]