NECと日本事務器は2月12日、医療事務分野で協業を強化したことを発表した。NECが開発、販売している医療事務システム「MegaOakIBARS II」の中核部分を日本事務器にライセンス提供し、日本事務器は自社の中規模向け医療事務システム「MAPSシリーズ」に搭載して、「MAPSIBARS」の名称で製品化する(写真)。MAPSIBARSは12日から発売を始めた。
さらに両社合計で500人規模の営業やSE/サポート体制を発足。製品の拡販や構築、保守・運用支援を行っていく。今後3年間で、MegaOakIBARS IIとMAPSIBARSの両方で650セットを販売していく。
このほか、MegaOakIBARS IIとMAPSIBARSのユーザー企業に対し、共同でインターネット経由で診療報酬改定や医療制度改定、薬剤マスター変更などを可能にする「IBARSonlineサポートサービス」を提供する。サービス開始は2010年3月を予定している。
医療事務システムは、患者の受付から入院管理や会計、レセプト発行まで、医療事務をトータルにサポートするシステム。以前から両社は同分野で協業し、2006年には「MegaOakシリーズ共通リソースセンター」を共同で設立したり、システムの導入支援やコールセンターサービスを開始したりしている。今回の協業は第二弾で、医療事務システムの開発やサービス基盤を両社が共有することで連携を強化する。
医療分野では、2011年度に原則としてすべての医療機関でレセプト請求がオンライン化されるため、新たなシステム化や既存システムの見直しの機運が高まっている。今回の協業は、こうした市場動向に対応するものだという。