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 日本IBMとIBMビジネスコンサルティングサービス(IBCS)は2009年2月17日、コスト削減などを支援する「金融危機による世界同時不況に対する緊急オファリング」の提供を発表した。特徴は「ソリューションではなく、オファリング(対策提案)の形式を採っていること」とIBCS戦略コンサルティンググループの金巻龍一専務は強調する。

 金巻専務によるとソリューションは、「顧客企業のニーズを聞きながら提案を作成して、顧客企業に提示すること」を指す。これに対してオファリングは、「あらかじめ適用領域や効果をメニュー化して顧客企業に提示」する。「現在の経済状況を考えると、顧客企業が欲しいのは漠然とした内容ではなく、効果や内容が見えるオファリングだ」と金巻専務は語る。

 提供するオファリングは大きく4種類ある。6カ月以内にコスト削減を実施したい企業向けの「CategoryA」、コストダウンすべき要件はわかっているが実施に移せない企業向けの「CategoryB」、グローバルに展開している企業向けの「CategoryC」、M&A(買収・合併)を短期間に実施したい企業向けの「CategoryD」だ。いずれのオファリングも企業の状況を2週間で分析する「診断」と、具体的な対策を12週間で実施する「クイックデザイン」、その後の継続を24~52週間で支援する「クイックアクション」の3フェーズで構成する。

 CategoryAの場合、診断ではコスト削減すべき領域を決定するためにABC/ABM分析といった従来型の手法に加え、日本では初めての提供となる「SPI(ストラテジック・ポートフォリオ・インプルーブメント)」という手法を利用する。SPIではまず、企業の業務全体をコンポーネントとして可視化。その中でコスト削減すべき分野を特定し、IBMがグローバルで蓄積した事例を当てはめながら、最適なコスト削減手法を見つけ出す。「北米では効果が高くて人気がある手法」(金巻専務)という。業務のコンポーネント化はテンプレートとして用意しているため「2日間で作業が終了する」(同)。

 CategoryBでは営業バックオフィス業務の統廃合やITインフラの最適化、CategoryCでは新興国に進出する際の調査機能の代替、CategoryDではM&A契約後、最短3カ月で新会社を立ち上げるための業務支援などを提供する。M&Aについて金巻専務は「米IBMは多くのM&Aを経験している。レノボを買収したあと、レノボ・ジャパンの立ち上げは3カ月で実施した」と米IBMの経験が役立つと説明した。

 オファリングの提供対象について金巻専務は、「大企業だけでなく中堅・中小企業も視野に入れている」と強調。「オファリングの場合、ユーザー企業に対してニーズを聞くのではない。具体的に何をすべきかを提案するため、トップダウン型の中小企業などに受け入れられやすいのではないか」とした。サービスの料金は、診断フェーズの場合「数百万円程度」(同)になるもようだ。