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写真1●基調講演をした林信行氏
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写真2●15社がiPhoneアプリのデモ。写真は「SAMURAI CHESS」を開発したコニットの橋本謙太郎代表取締役
写真2●15社がiPhoneアプリのデモ。写真は「SAMURAI CHESS」を開発したコニットの橋本謙太郎代表取締役
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写真3●GClueの佐々木陽代表取締役が太鼓のアプリを作るデモを実演
写真3●GClueの佐々木陽代表取締役が太鼓のアプリを作るデモを実演
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 iPhone用アプリケーションの開発者によるイベント「Apple Store Ginza DEMO 世界に飛び出す日本のiPhone Appクリエイター」が2009年3月8日に開催された。ITジャーナリストの林信行氏がiPhone市場や将来性について講演したほか,ソフトウエア開発会社GClueの佐々木陽代表取締役がiPhoneアプリ開発の実演。そのほか,合計15社が独自に開発したアプリを紹介した。会場となった東京・銀座のApple Storeにあるイベントスペースは立ち見客が出るほどの盛況ぶりだった。

 基調講演に登壇した林信行氏(写真1)は,最近は「iPhoneの失敗の原因は?」と聞かれることが多いという。海外メディアが「日本人はiPhoneが大嫌い」という内容の記事を書いたこともある。林氏のiPhoneに対する見方は逆であり,iPhoen以外の「インターネット端末が複数ある中で売れているのでは」と分析する。

 米アップルやソフトバンクは公表していないが,ある調査会社によると国内では累計40万台が売れているという試算もある。ソフトバンクが端末価格や月額料金を安くするキャンペーンを実施するなど今後も台数が伸びる可能性があると,林氏は分析する。

 海外を含めるとiPhoneの累計台数は,2008年末で1000万台を突破した(初代iPhoneを含む)。2009年は2400万台が売れるという予測値もある。iPhoneの台数が伸びるという予測の背景にあるのは,法人向け需要。米セールスフォース・ドットコムがiPhoneアプリを投入するといった動きを見せているほか,国内外で採用例も出てきたという。

 法人,個人に限らず,iPhoneの用途は広がりつつある。家電やパソコンなど身近な機器を無線LANで制御するアプリが登場しているほか,写真のGPSデータをWebサービスとマッシュアップして利用するといった動きもあるという。林氏は“iPhone後のWeb2.0”は,家庭やオフィスのパソコンから利用するだけだった従来のWeb2.0とはまったく異なる世界になるのではと展望する。

 高度な処理能力を持ち,携帯性に優れたiPhoneのような端末を「IT Phone」と林氏は定義しており,これらの製品が世界全体で重要な位置づけになると予測する。そうした時代を見越して「日本の面白いアプリを世界へ発信するとともに,日本でiPhoneをさらに普及させるべき」と訴えた。

 同イベントでは,ソフトウエア開発関連の15社が,独自のiPhoneアプリやiPhone用の3Dグラフィックス・エンジンなどを順に紹介(写真2)。「これまでは日本で携帯アプリのビジネスをやってきたが,iPhoneアプリは世界に向けて簡単にビジネス展開できるチャンス」(サン電子 デジタルコンテンツ事業部 グローバル・マーケティング 水野政司グループリーダー)と大きな期待を寄せた。

 イベントの最後にはGClueの佐々木代表取締役が,画面をたたくと音がなる太鼓のアプリを例に取り,アプリ作成をデモ実演した(写真3)。まず,アプリ画面を作成する「Interface Builder」で,太鼓の画像やイベントを発生させるオブジェクトを貼り付ける。次に開発環境「Xcode」を立ち上げ,定義ファイルや10行ほどのプログラム本体を書き,iPhoneに転送すると,見事に太鼓のアプリが起動。イベント終了までの時間が限られていたが,わずか10分ほどで完成までこぎつけるという早業を見せた。