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写真1●マイクロソフト インフォメーションワーカービジネス本部 横井伸好本部長
写真1●マイクロソフト インフォメーションワーカービジネス本部 横井伸好本部長
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写真2●Microsoft Online Servicesの管理画面
写真2●Microsoft Online Servicesの管理画面
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 マイクロソフトは2009年3月10日,同社サーバー製品の機能をオンラインで提供するサービス「Microsoft Online Services」の日本語ベータ版の提供を開始した。これは,マイクロソフトのエンタープライズ向けサーバー製品をSaaS(Software as a Service)化したもの。従来,企業ユーザーが自社のコンピュータにインストールして利用していたExchange ServerやSharePoint Serverなどの主要機能を,マイクロソフトがデータセンターにホスティングし,月額制のサービスとして提供する。

 マイクロソフトは2年ほど前から,コンピュータのローカルにインストールするタイプのソフトウエアと,Webサービスの融合を目指して「ソフトウエア+サービス」を提唱してきた。Microsoft Online Servicesもこの路線を踏襲したサービスだが,同社インフォメーションワーカービジネス本部 横井伸好本部長(写真1)は,「厳密には,ソフトウエア“+”サービスではなくて,ソフトウエア“or”サービスなのかもしれない。当社としては,ユーザーに幅広い選択肢を提供するのが使命。ニーズに応じて,自社運用のシステムとOnline Servicesを組み合わせて利用してもらいたい」と語る。

 Microsoft Online Services(写真2)のラインアップは,(1)Exchange Online,(2)Office SharePoint Online,(3)Office Communications Online,(4)Office Live Meeting,(5)Exchange Hosted Services――の5種類。ただし,3月10日に公開となった日本語ベータ版で使えるのは(1)(2)(4)の3種類である。

 (1)は,メール,予定表,迷惑メールやウイルスのフィルタリングといった,現行のExchange Serverの主要機能を提供する。(2)はファイル共有機能のほか,ポータルや掲示板,情報共有などのWebサイトを構築できる。現行のSharePoint Serverの機能を提供するものだ。(3)は現行のOffice Communications Serverのようにインスタント・メッセンジャやプレゼンス確認機能を提供する。(4)は同社が従来からホスティング方式で提供してきたサービスで,Web会議やアプリケーション共有などの機能を利用可能。(5)は暗号化,アーカイビングなどの機能を提供する。

「Standard」と「Dedicated」の2つのタイプを用意

 このうち,(1)~(4)をまとめた「Business Productivity Online Suite」(BPOS)と呼ばれるサービス・スイートも用意する。BPOSはデータ・センター側の運用形態によって2種類に分かれる。サーバーやストレージのリソースを複数の企業で共用する「Standard」タイプと,企業ごとに個別のリソースを割り当てる「Dedicated」タイプだ。Standardは価格が安く,ユーザーがWebベースのインタフェースを操作するだけで簡単にシステムを立ち上げられる。SaaSのメリットを最大限享受できるが,現状では企業ごとのカスタマイズには対応していない。一方,Dedicatedは各企業ごとのオーダーメードを前提としたサービス。独自のカスタマイズが可能だが,システムの立ち上げにStandardよりは時間がかかる。

 BPOSの通常版では,Office Outlookなどマイクロソフトのクライアント・ソフトウエアとの連携動作と,Webブラウザ経由での利用の両方に対応する。一方,Exchange Online,Office SharePoint Onlineに関してはWebブラウザからのアクセスのみに限定した「Deskless Worker」版も用意する。Deskless Worker版では,メール・ボックスのサイズが1ユーザー当たり500Mバイト(通常版では5Gバイト)になるなど,一部機能に制限がある。

 課金は1ユーザー・ライセンスごとの月額制。米国でのStandardタイプの提供価格は,BPOSが1ユーザー当たり月額15ドル(Deskless Worker版では3ドル),Exchange Onlineが月額10ドル(同2ドル),Office SharePoint Onlineが月額7.25ドル(同2ドル),Office Communications Onlineが同2.5ドル,Live Meetingが同4.5ドル。日本での詳細価格はまだ未定だが,米国とほぼ同レベルの価格を実現する予定だという。

 日本語ベータ版は同社のWebサイトからアカウント登録すれば,正式サービス開始(2009年4月予定)から30日後まで無償で使うことができる。1アカウントにつき,20ユーザーまでが利用可能だ。