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写真●日本オラクルの西脇資哲システム事業統括本部シニアディレクター
写真●日本オラクルの西脇資哲システム事業統括本部シニアディレクター
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 「今日の午前の講演(関連記事)を聞きながら、すぐにAmazon Web Services(AWS)上でOracle Databaseを新規に作れるかやってみたところ、1時間以内にできた」。2009年4月10日に開催したITproテクノロジ・カンファレンス「徹底理解『Amazonクラウドサービス』」で日本オラクルの西脇資哲システム事業統括本部シニアディレクターはこう語った。

 オラクルは現在CRM(顧客情報管理)や請求、コラボレーションなどのアプリケーションをSaaSで提供している。データベース(DB)であるOracle DatabaseなどのミドルウエアをPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)などの形で自ら提供することはしていない。クラウド上でOracleを動かしたい場合は、AmazonのクラウドサービスであるEC2やS3との組み合わせが必要だ。西脇氏は「オラクル自身がDBの時間貸しをする予定は現時点ではない」と語った。

 ただ、オラクル製品をクラウド上で使いたいという要求は高まっているという。オラクルはその要求に応えるべく、「クラウドサービスのナンバー1の提供ベンダーであるAmazonと組んだ」(西脇氏)。

 オラクルは現在、クラウド上でオラクル製品を使うためのライセンスと、クラウド上でのオラクル製品の設定などを容易にするAmazon Machine Image(AMI)を提供している。AMIは「Oracle Enterprise Linux」やOracle Databaseを仮想マシンイメージとして持っている。西脇氏は「AWSを使うときは、ぜひAMIを利用してほしい。講演を聞きながら短時間でDBが利用できるのもAMIを利用したから」と話す。

 バックアップ用途にも利用できるという。企業がローカルのストレージに保存しているデータを、ネット経由でAWSのストレージサービスであるS3に保存する。ネットを通る際はセキュリティを考慮してデータを暗号化し、回線への負荷を減らすため圧縮する。西脇氏は「500GバイトのDBをフルバックアップする場合でも4時間しかかからない。差分なら30分でできる。料金も月額200ドル(約2万円)と自社で構築するより割安だ」と説明する。

 現在オラクルは、クラウド上でOracle Databaseを使う場合でもCPUライセンスを採用している。この理由について「基本的にDBは連続稼働しているので、時間貸しや従量課金にすると、ずっと課金されることになる」とし、「携帯電話などを見ればわかるが、従量課金があるサービスでも利用時間が長い利用者向けに定額料金を提供している。そのためOracle Databaseを時間貸しで提供することはせず、今までのライセンス体系を続ける」と語る。