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 デルは2009年7月13日,Egeneraの仮想化サーバー管理ツール「PAN Manager」に,デルのブレードサーバーおよびストレージなどを組み合わせたターンキー・ソリューション「Dell PAN System」を販売開始すると発表した。米Dellは2008年3月に,EgeneraからPAN ManagerのOEM提供を受ける提携を結んだことを発表している。今回の発表は,その提携に基づいてアジア太平洋地域で初めて日本で事業を開始したことを明らかにしたもの。

 PAN Managerは,EgeneraのサーバーBladeFrame用に開発されたツール。BladeFrameは,プロセッサとメモリーを搭載したディスクレスのProcessing Node(pNode),ディスクやネットワークを制御するPAN Controller(cNode),複数のpNodeとcNodeを接続するPAN Fabricなどからなる独特の構成を採用している。PAN Managerを使うと,BladeFrameの環境に対して,リソースを論理的にまとめたパーティションを作り,CPUやメモリーなどのリソースを割り当てることで,迅速なサーバー配備,ハードウエア・リソースの再構成,およびN+1の高可用性機能,DR(ディザスタ・リカバリ)が実現できる。

 Dell PAN Systemでは,デルのハードウエアをベースに,そうしたPAN Managerソフトウエアの機能をすべて利用できるようにした。Egeneraのハードウエアを使う場合より安価に環境を構成できる。現状ではDell PAN SystemのサーバーとBladeFrameの統合管理はできないが,2010年を目標に,異なるハードウエア上のパーティションを統合管理できるツールを開発中である。

 デルは,ストレージ製品との一括提供,消費電力の低さなどを売り物に,幅広いユーザー層への導入を目指す。価格は,pNodeとして,Dell PowerEdge M610(X5570×2,16GBメモリー)×4台,cNodeとしてDell PowerEdge 2950III×2台のハードウエアを採用し,「PAN Builder」などのソフトウエア,および5年間の保守サービスをセットにした場合で,1100万円から。pNodeは最大16台まで拡張できる。スイッチ機能はBladeFrameと同一という。

 デルの発表会では,Dell PAN Systemの国内第1号ユーザーとなったパナソニック電工インフォメーションシステムズから田中啓介氏(執行役員 ソリューションビジネス本部 本部長)が2008年12月から2009年3月まで行ってきた検証の結果を報告した。

 「正常時の動作確認」「片系障害時の動作確認」「両系障害時の動作確認」の3分野について合計で約200項目の検証を行ったが,「PAN Managerとハードウエアとも基本機能について,問題はなく,Egeneraと同様の仮想化機能を確認した」としている。パナソニック電工インフォメーションシステムズでは,この結果を受けて,6月8日からパナソニック電工のスケジュール管理システム(利用者数約2万人)を同環境上で運用している。