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図●実験ネットワークのイメージ
図●実験ネットワークのイメージ
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 ソフトバンクテレコムは2009年8月5日,エリア限定ワンセグの配信サービス(エリア・ワンセグ)の実証実験を行うため,福岡ソフトバンクホークスの本拠地である福岡Yahoo! JAPANドームと,東京・汐留にあるソフトバンク本社の2カ所での実験試験局免許を取得したと発表した。今後,ヤフードームとソフトバンク本社25階エリアをさまざまな実証実験を行う配信エリアとして使用する。合わせて,ソフトバンク・グループ各社が連携協力してサービス開発を進めていく。当初は電波伝搬特性の検証とネットワーク技術検証を中心に実施し,その後ソフトバンクモバイルのワンセグ携帯など各種ワンセグ端末を用いた公開実験を実施していく予定である。

 今回のヤフードームのように,開閉式屋根がついた閉鎖空間で実験試験局免許を取得し,大規模なイベント施設でのエリア・ワンセグ実験や,インターネットを使って複数のエリアでワンセグ携帯の通信機能と連携した実験を行うことは日本で初めての試みという。計画では,まずヤフードーム内で電波伝搬特性の検証を行う。その後,福岡ソフトバンクホークスマーケティングと協力して,ホークスの試合映像やドーム内でのイベント,チケット,グッズ情報などをテキストまたは映像で配信する。合わせて,ソフトバンク本社など複数のエリアをインターネットで接続したエリア・ワンセグの実証実験を行うことを予定する。

<共通配信プラットフォームを導入>
 今回の実験ではエリア・ワンセグのコンテンツ配信用に開発中の「共通配信プラットフォーム」を導入する。この配信プラットフォームは,実験試験局免許対応のワンセグ送信機から免許不要の微弱電波対応の小型スポット型ワンセグ送信機まで,様々なワンセグ送信機や,複数のサービス・エリアに対応する。インターネットを使ってコンテンツ配信を効率的かつ経済的に実現することが可能という。

 エリア・オーナー(オペレーター)は,コンテンツ制作に関するノウハウを持たなくても,パソコンでホームページを作成・更新する感覚で独自コンテンツを制作し編集することができるという。これを活用することで,映像・音声サービスに加えて,データ放送機能と通信サービスとを連携させて,例えば関連サイトの閲覧や指定アドレスへメールを送信したり,電話の発信などワンセグ携帯が持つ豊富な機能を活用したサービスの実現が期待できるとした。

 なお,この実験では,コンテンツ・オーナーやコンテンツプロバイダー各社,ワンセグ関連機器メーカー各社などの参加を募って進めていくことを予定する。

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