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 欧州オンブズマンを務めるP. Nikiforos Diamandouros氏は欧州時間2009年11月18日,米Intelに対する欧州連合(EU)欧州委員会(EC)の判断を巡り,同社が申し立てた苦情について,Diamandouros氏自身の見解を明らかにした。同氏は,ECの手続きに過失があったとの見方を示している。

 ECは,Intelが競合社である米AMDをx86プロセサ市場から排除するために独占的地位を乱用し,欧州競争法に違反したとして,2007年7月に続き,2008年7月に異議声明(SSO:Statement of Objections)を発行した(関連記事:欧州委員会,欧州競争法の違反容疑でIntelに対する追求を強化)。Intelが同社製品を採用する見返りとしてパソコン・メーカーなどに報奨金を提供したなどの認識に基づき,今年5月に制裁金10億6000万ユーロの支払いを命じる判決を下した(関連記事:欧州委員会,独占禁止法違反でIntelに約1400億円の制裁金)。

 Intelは2008年7月10日に苦情を申請し,ECが同社に対する競争法違反調査に関して2006年8月23日に米Dellの幹部と会合したことを記録していないと主張していた。Diamandouros氏はIntelの主張を認め,記録漏れが不適正な手続きだと判断した。しかしECがIntelの弁明の権利を侵害したかどうかについては明言していない。

 一方,ECがDellにAMDとの情報交換契約を結ぶよう仕向けたとするIntelのもう1つの主張については,Diamandouros氏はこれを退けた。しかし,ECが情報交換契約に関してDellと電話で話したことを記録しなかったことは確認し,今後,第三者とのいかなる会合および電話連絡の記録も提出すべきだと勧告した。

 Diamandouros氏の見解は,7月14日に機密扱いとしてECとIntelに提出済み。今回,Intelや他社の利益を侵害しない内容に要約した非機密版を公開した。

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