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写真1●環境ビジネスについて語るNTTドコモ フロンティアサービス部長の高木一裕氏
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写真2●消費電力を確認できるスマート・タップ。ユーザーの携帯電話に,電力消費量や電気料金を毎日報告する
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写真3●基地局に設置する花粉センサー
写真3●基地局に設置する花粉センサー
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写真4●観測データを送信するデータ多重化装置
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 NTTドコモは2009年12月8日,環境ビジネス戦略の説明会を開催し,モバイルインフラを活用した環境関連事業で2012年度に300~400億円規模の売り上げを目指すことを明らかにした。2010年にもモバイルサイトの「エコポータル」を立ち上げ,会員を対象にしたマーケティング事業を本格化させる。また,花粉の飛散量,CO2濃度などの大気情報を提供する環境センサーネットワーク事業や,自転車や電気自動車のシェアリング・サービスなどを展開していく。

 「日本が国際公約である温暖化ガス排出量25%削減を達成するには,家庭からのCO2排出量削減が重要なポイントになる。そこで,個人が省エネへの貢献を簡単に知ることができ,さらに省エネに取り組むインセンティブが働くような仕組みを作ることにした」と,同社フロンティアサービス部長の高木一裕氏は環境ビジネスの方向性について語る(写真1)。

 個人や家庭向けの環境事業は,「エコポータル」と「エコライフサポート」を軸に推進する。エコポータルでは,エコの関連情報や著名人のインタビューなどを掲載してエコロジーに関心の高い会員を獲得し,エコ商品を開発している企業向けにマーケティング・ビジネスを展開する。エコライフサポートの方は,家庭内のエネルギー消費量を計測して携帯電話やPCなどの画面上で“見える化”するサービス(写真2)。電力計を内蔵したタップや専用のゲートウェイを月々数百円でレンタルするなどして継続しやすいサービスにする。消費電力の削減努力に応じてポイントを付与することも検討している。

 一方,企業や自治体向けの事業としては,環境センサーネットワーク事業を今後全国に展開していく。これは,花粉の飛散量やCO2濃度,紫外線の照度,気象情報などの大気情報を観測するセンサーを基地局に設置し(写真3,4),測定データを気象情報の配信事業者や製薬会社,医療機関などに提供するもの。2009年12月に関東と静岡で300カ所に観測拠点を設置するのを皮切りに,2010年度は全国2500カ所,将来的には9000カ所の設置を目指す。「設備投資額は100億円ほどを見込む。年間100~200社のペースで情報提供先の契約者を増やし,3~4年後に100億~200億円の収益を見込んでいる」と高木氏は構想を話す。

 市街地で自転車を共同利用するサイクルシェアリング事業にも参入する。2010年6月から札幌市で実証実験を実施し,その後全国の政令指定都市に広げる。「携帯1台で,予約や位置情報案内,料金決済などが行えるシステムにする」と高木氏は説明。車利用時と比べた時のCO2削減効果を見える化したり,削減効果に応じてポイントを付与したりすることも検討中。「シェアリング事業の実現には,駐輪(車)場のポート管理,移動する車の管理,予約・課金システムなど,環境に配慮した新しい交通システム基盤が必要になる。自家用車の多くが電気自動車になる時代が来ても,給電ポートなどで多くの技術がそのまま使える」と,高木氏は将来性の高い事業であることを強調する。

 同社は,モバイルを活用した公共性の高いサービスを「ソーシャルサポートサービス」と銘打ち,医療・健康,環境・エコロジー,金融・決済,安心・安全,教育の5分野で事業を推進中。2012年度にはソーシャルサポートサービス全体で1000億円規模を売り上げ,このうち300億~400億円を環境事業で達成したい考えだ。