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写真●元日本IBM専務でPMラボラトリーの代表を務める冨永章氏
写真●元日本IBM専務でPMラボラトリーの代表を務める冨永章氏
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 「モダンPMと呼ばれるプロジェクトマネジメント(PM)を使えば、無駄な事業を洗い出す政府の『事業仕分け』は、もっとうまくできたはずだ」。元日本IBM専務でPMラボラトリーの代表を務める冨永章氏(写真)は2010年1月15日、PMの国際標準化について議論する「PM国際標準化フォーラム」に登壇し、こう述べた。

 冨永氏は、事業仕分けについて、「PMにおけるプロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)を適用できる分野だ」と強調した。PPMは、複数のプロジェクトのリスクや優先順位などを相対評価する方法だ。

 事業仕分けは、国内でPMが十分に普及していないことを図らずも示した。「PMは目標を必然的に達成するための手段。システム開発をはじめとする企業のプロジェクトではもちろんのこと、政府や社会、教育などの分野でも、もっと活用できるはずだ」(冨永氏)。

 PMの分野ではいま、PMを推進する非営利団体である米PMIの「PMBOK Guide」、英国を中心とした「BS6079」、欧州の「ICB」など、複数のPM知識体系を世界的に標準化する動きが、ISOの専門委員会「ISO/PC236」を中心に進んでいる。

 冨永氏は「こうした動きが国内におけるPMの普及につながる」と期待を込めて語る。PMの定義や用語の国際標準化が進めば、組織や国をまたいでプロジェクトを協業しやすくなる。そうした国際的な動きに刺激される形で、「日本でも企業はもちろん行政や教育現場などでもPMを使うケースが増える」(冨永氏)。

 ISO/PC236は、2012年をめどにPMの国際標準「ISO 21500」を策定する方向で検討を進めている。PM国際標準化フォーラムは、情報処理推進機構(IPA)と、PMの国際化に向けて議論する組織「ISO/PC236国内対応委員会」が主催して開催した。