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写真1●講評するまつもとゆきひろ審査委員長
写真1●講評するまつもとゆきひろ審査委員長
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写真2●受賞者プレゼンテーションを行う米RhomobileのAdam Blum CEO
写真2●受賞者プレゼンテーションを行う米RhomobileのAdam Blum CEO
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 フクオカRuby大賞の表彰式やプログラミング言語「Ruby」の生みの親まつもとゆきひろ氏の講演で構成されるイベント「フクオカRubyフォーラム2010」が2010年1月29日,福岡市内のホテルで開催された。フクオカRuby大賞は,Rubyを使ったビジネスの促進やRubyの普及拡大を目的に,Rubyを利用した優れた取り組みを表彰するもので,福岡Rubyビジネス拠点推進会議と福岡県が主催する。

 今年が第2回となるフクオカRuby大賞では,米Rhomobileが開発・提供するスマートフォン向けの開発環境「Rhodes」が大賞を受賞した。Rhodesは,iPhoneやAndroid,Black Berry,Windows Mobile,Symbianで動作するネイティブ・アプリケーションを,RubyとHTMLで記述できる開発ツール(フレームワーク)。このほか優秀賞として,三菱商事の基幹業務系WebアプリケーションをRubyで開発したアイ・ティ・フロンティア,社内SNSシステムの構築・運用にRubyを活用,SNSソフトウエアの「SKIP」としてオープンソースで公開したTIS,Google Appsを拡張したWebアプリケーションを開発・提供するアイキューブドシステムズ,IT分野の次世代の人材育成を目的にして,小中学生を対象にRubyを使ったプログラミング教育に取り組むまちづくり三鷹の4社が受賞した(受賞者については関連記事を参照)。

 表彰式に続いてまつもとゆきひろ審査委員長(写真1)は,「粒ぞろいの候補者の中から苦労して受賞者を選んでみると,図らずも『広がる』『広げる』が今回のキーワードになった。例えばRhodesは,Rubyの高生産性をスマートフォンのアプリケーション開発に広げる画期的なフレームワークであるし,企業の基盤システムや医療系システムの開発,あるいは教育分野にRubyを採用する事例も着実に広がっている。これまで届かなかった領域に皆さんの力でRubyが広がっている」と講評した。さらに「Rubyが拓く未来」と題した基調講演においてまつもと氏は,「オープンソース,生産性,クラウドにより,IT分野におけるパラダイム・シフトが起きているのではないか。変化が激しくて混沌とした状況においては,新しい“常識”をいち早く身に付けた企業が,パラダイム・シフト後に優位なポジションを獲得できる」と述べた。

 また,Rhodesを開発したRhomobileのAdam Blum CEOは,受賞の喜びと同時に「さらなる普及が見込まれるスマートフォン分野だが,端末の種類ごとに開発言語を変えてアプリケーションを提供するのは困難だ。Rhodesのフレームワークを使えば,HTMLでViewを,RubyでControllerを開発することにより,クロスプラットフォームでのアプリケーション開発が容易になる」と語った(写真2)。