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写真●東京証券取引所の鈴木義伯常務取締役CIO(右)と米ジュニパーネットワークスのケビン・ジョンソンCEO(左)
写真●東京証券取引所の鈴木義伯常務取締役CIO(右)と米ジュニパーネットワークスのケビン・ジョンソンCEO(左)
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 東京証券取引所とジュニパーネットワークスは2010年3月8日、東証の新ネットワーク環境「arrownet」について説明会を開催した。東証は1月に次世代株式売買システム「arrowhead」を稼働させている。arrownetは、東証が構築・運用するarrowheadと対になる専用ネットワークで、業務サーバーへのアクセスに利用する。

 東証の鈴木義伯常務取締役CIOは「(証券会社などとの接続口になる)アクセスポイントから業務サーバーへのアクセスで、ネットワーク遅延は往復1ミリ秒以下と安定している。他国の同規模の証券取引所と比較してもトップクラスの性能だ」とアピールした。

 arrownetはデータセンター間ネットワークとデータセンター内ネットワークに分かれており、前者にはジュニパー製品を、後者にはアラクサラネットワークス製品を採用した。データセンター間ネットワークでは、2カ所のアクセスポイント、2カ所のデータセンターを光ファイバでリング型に接続する。リング型トポロジを採用し、障害耐性を高めている。センター間はWDM(光波長多重分割)装置で接続して広帯域を確保。フレームの転送にはMPLS技術を採用して低遅延のデータ通信を実現した。

 arrownetへの投資額は「およそ20億円」(鈴木CIO)。arrowheadに先駆けて09年7月に稼働を開始している。通信事業者のサービスを利用せず、自前で広域ネットワークを構築した理由について、鈴木CIOは「我々の要件を満たすネットワークを実現するには自前で作る必要があった。東証としてネットワークにもシステムと同等の責任を持つ意味もある」と説明する。

 今後は海外拠点との接続に力を入れる考え。鈴木CIOは「さすがに海外まで自前の回線を引くのは難しい。『arrownetを海外通信事業者と接続しやすくする』というアプローチを取る」と話す。