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 今年の番組技術展では、二つのグループからほぼ同じ内容の展示があった。データ放送を利用した応援メッセージの表示サービスである。いずれもスポーツの生中継などで応援メッセージを受け付けてテレビに表示するものである。また、あわせてケータイ/パソコンとも連動されていることも同じである。

 佐賀放送局/福岡放送局は、限られた要員でも双方向番組や番組連動サービスを提供することを目標に開発した。パソコンや携帯サイトから生放送中に応援メッセージを募集し、その内容を一度確認した上でデータ放送のオーバーレイ方式で随時紹介する。表示の内容は随時切り替わっていく。あわせて、パソコンや携帯サイトでも紹介する。

 サービス提供は、編集責任者(投稿内容の確認)、技術担当者、ホームページ担当者の3人で運用できる。2009年の「夏の高校野球佐賀大会」「Jリーグ(サガン鳥栖)中継」などで利用した。

 広島放送局/放送技術局メディア技術センターも応援メッセージを展示した。受付担当者が承認すると、データ放送、NHKオンライン、携帯サイトに展開される。データ放送の画面に加えて、字幕スーパーとしても表示が可能である。応援メッセージは、ボタン操作で順送りして各メッセージを見ることが可能で、見せ方は佐賀放送局/福岡放送局のものとは若干異なる。「ツイッター的な機能であるが、メッセージを投稿してから時間がたつと意味がない。開発システムは1分程度でメッセージが表示される」といい、スピードが重要という。2009年3月より、広島県内のプロ野球やJリーグの中継で使っているという。

 応援メッセージの機能は、視聴者が投稿した内容が画面に映ると投稿者は番組に参加した気持ちを実感できる。投票などの視聴者参加番組などよりも視聴者との一体感を増す効果は大きそうで、今後重要なツールになりそうだ。

 ただし、放送である以上は投稿メッセージの事前の承認作業は欠かせない。微妙な書き込みが殺到すると少ない人数では対処が難しくなる。今回、両システムともにスポーツの応援メッセージとしているのは、このシステムを最も適用しやすいジャンルだったためと見られる。