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 情報通信審議会 情報通信技術分科会は2010年3月11日、「携帯電話等周波数有効利用方策委員会」の第39回会合を開催した。今回は周波数の再編によって空く700/900MHz帯について、元NTTドコモの夏野剛氏(慶応義塾大学大学院 政策メディア研究科 特別招聘教授)ら3人の有識者から意見聴取を行った。

 夏野氏は意見陳述の中で、「日本の900MHz帯の割り当ては、世界とまったく異なっている。このままでは日本の携帯電話のガラパゴス化がさらに進む」という考えを示し、国際的な周波数との協調(ハーモナイゼーション)が必要だとした。

 その例として夏野氏は、ヨーロッパを中心にUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)という通信規格を採用した900MHz帯の携帯電話機が世界標準になりつつあるという認識を示し、「日本も欧州のUMTSに合わせて900MHz帯でペアの周波数を割り当てるべきだ」と主張した。

 具体的には895M~905MHzを上り、940M~950MHzを下りとし、移動体通信向けに割り当てるという提案を行った。895M~905MHzはパーソナル無線や移動体通信向けに割り当てられている周波数を再編して空け、940M~950MHzは移動体通信向けに割り当てられる予定である915~950MHzの一部を使う。「この周波数帯を使えれば、世界標準端末をそのまま日本でも使えるのではないか」(夏野氏)とした。

 夏野氏が世界との整合性にこだわる背景には、「私は携帯電話のガラパゴス化の張本人のように言われることが多く、それに対して悔しい思いがあった」(夏野氏)と説明する。そこでなぜガラパゴス化が起こるのか研究を重ねた結果、周波数帯の違いが大きな要因であることが分かったという。