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三菱UFJインフォメーションテクノロジーの千貫素成ITプロデュース部 部長
三菱UFJインフォメーションテクノロジーの千貫素成ITプロデュース部 部長
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 三菱UFJインフォメーションテクノロジーの千貫素成ITプロデュース部 部長は2010年4月14日、都内で開催された「仮想化フォーラム2010」において、「グループ内クラウドに向けた取り組み」と題して講演した。同社は仮想化技術を使ってクラウド基盤を構築。アプリケーションや開発環境、ハードウエア資源を、サービスとしてグループ企業に提供している。千貫部長は「グループ内クラウドをうまく機能させるには、利用料金を適切に支払ってもらう課金管理の仕組みを整備するのが重要だ」と説明。グループにおけるクラウドサービス実現の勘所と、今後の取り組みを披露した。

 三菱UFJインフォメーションテクノロジーは、三菱UFJフィナンシャルグループの情報システム企業。「私たちは数年前から、グループ企業に対するサービス提供事業者として、クラウドサービスを提供してきた」(千貫部長)。具体的には、グループウエアやプロジェクト管理といったアプリケーションサービスであるSaaS、開発環境のPaaS、そして仮想マシンを貸し出すIaaSの3種類を提供している。

 このうち、同社が主力サービスと位置付けるのがPaaSだ。信頼性を重視した大規模システム開発に使う「統合金融フレームワーク」と、開発生産性を重視したビジュアル開発機能が特徴の「スピード開発基盤」の2種類を提供している。前者はJavaとOracle Databaseを使ったシステム開発・実行機能を持ち、同社が設立された当初からグループ内共有サービスとして提供してきた。

 後者のスピード開発基盤は昨年から提供を開始。XMLデータベースとオープンソースのソフトウエア部品群、そしてビジネスプロセス管理ソフトを組み合わせている。「画面とビジネスロジックを完全に分離しているのが最大の特徴。実際の開発ではエンドユーザーとミーティングしながら、Javaなどのコードをいっさい書かずに画面のプロトタイプを作っていく」(千貫部長)。

 同社はSaaS、PaaS、IaaSのそれぞれで、サービスの特性に応じた課金体系を設けている。SaaSの課金単位は利用者数。「私たち提供者側が、アプリケーションまで責任を持つため、何人使えばいくら、と値段を決められる」。PaaSはトラフィック量。課金統計ログを取る機能を開発し、「取引の開始時間と終了時間を記録して、どのリソースを使ったかを、電気メーターのように記録して集計できる」。最後のIaaSは、メニューとして用意する仮想マシンのスペックごとに料金を設定している。「仮想マシンを貸し出すという性質上、アプリケーションの種類も利用者数も特定できない」からだ。

 今後の取り組みの一つが、仮想デスクトップを使ったシンクライアントシステムの構築。サーバー上で実行するWindowsデスクトップの画面だけを転送する方式を使うことを想定しているという。さらに「PaaSの進化型として、Hadoopを使ったバッチの高速処理を考えている」。Hadoopはオープンソースの分散処理フレームワーク。RDBと連携動作する仕組みを独自に開発し、大量のログを高速に並列分散処理するといった用途に役立てたいという。