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エーピーシー・ジャパン ビジネス・デベロップメント プロダクトマネージャーの高原明彦氏
エーピーシー・ジャパン ビジネス・デベロップメント プロダクトマネージャーの高原明彦氏
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 「ITサービスのクラウド化が加速するに伴って、設備インフラはより重要性を増してきている」。2010年4月14日、「仮想化フォーラム2010」にエーピーシー・ジャパンの高原明彦氏(ビジネス・デベロップメント プロダクトマネージャー)が登壇。「クラウドが要求するAPCのモジュール型DCインフラストラクチャー」と題して、クラウドに必要な設備インフラの条件と、同社が考えるデータセンターのビジョンについて講演した。

 高原氏はまず、クラウドサービスにおける設備インフラの重要性を説明した。「クラウドを支える仮想化されたデータセンターには、システムが従来以上の高密度で集積されている。仮想化環境ではハードウエア障害によるサービス停止リスクを小さくできるが、それでも設備の異常によりサーバールーム単位やラック単位でシステムが停止すると、サービス品質の維持やビジネスの継続は困難になる」と話す。

 また、データセンターにかかる費用のうち、70%が電力や冷却などのインフラ維持に使われていると高原氏は指摘。「クラウド化によって、ITリソースは効率化されたが、データセンターのインフラは効率化されていない。インフラの省エネを考えずして、クラウドのコストメリットを享受することはできない」(高原氏)。

 クラウドに必要な設備インフラの条件は、「必要十分な冗長性」だと高原氏は考える。必要十分な冗長性とは、「今現在で必要な分だけ、リソースを確保することだ。将来ビジネスが拡大することを考えて先に大規模な投資をしてしまうと、一定期間リソースの無駄が発生し、コスト削減につながらない」(高原氏)。しかしながら、常にITリソースに余裕がない状態では、ビジネス機会の損失につながりかねない。設備投資を必要十分な範囲に抑えつつ、急激なITリソースの拡張/縮小に追従するためには、「データセンターにおいて、サーバーだけでなく、冷却設備や電源装置にもホットスケーラブル型の標準部品を採用し、迅速な拡張性をもたせる必要がある」(高原氏)。

 同社が考えるデータセンターモデル「モジュール型データセンター」は、必要なITリソースの拡大/縮小に追従可能なデータセンターを実現するためのビジョンだ。現状のデータセンターでは、冷却設備は天井や地下のスペースを使用し、電源はUPS(無停電電源装置)ルームに収納している。そのため、「冷却装置や電源を拡張する際は、データセンターのスペースがネックになる」(高原氏)。

 一方、モジュール型データセンターは、サーバーラックにサーバー、冷却装置、電源装置のすべてを収納する。このメリットを高原氏は、「サーバーのすぐ近くに冷却装置を配置することで、サーバーの負荷に応じて冷却強度を調整できるうえ、天井や床下のスペースを利用しないので、ラック配置の自由度が広がる。電源装置もサーバーの近くにあるので、電流のロスを減らせる」と説明した。