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図1 3D対応コンテンツの提供/コンテンツHD化推進
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図2 スタートオーバー機能の提供
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図3 HDD内蔵チューナーによるマルチルーム対応/携帯電話機との連携
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図4 tコマースサービス/レコメンド機能の提供
図4 tコマースサービス/レコメンド機能の提供
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 NTTぷららは2010年4月23日、今後の事業展開についての記者説明会を開催した。説明は、代表取締役社長である板東浩二氏が行った。この会見ではNTTぷららがアイキャストと共同で運営する映像配信サービス「ひかりTV」の加入数が2010年3月末時点で101万会員になったと報告された。2009年度の純増数は46万会員である。加入数が101万会員にまで増えたことによって、「黒字構造に転換した」という。

 「ネットワークの費用とか、コンテンツ調達費といった原価に相当する部分は解消できるようになった。ただしテレビCMやボーナス商戦などでの販促費を含めると一時的に赤字になることもある」という。販促費をコントロールして利益幅を調整できる状態である。板東氏は、「当面は会員数増加をメーンに据えたい」として戦略的な販促費の投入を視野に入れている姿勢を示しつつ、「2010年度の単年度黒字を目指したい」とした。

 板東氏は今回の記者説明会で、NTTぷららの2009年度の主な取り組みを示した。その一つは、地上デジタル放送IP再送信サービスのエリア拡大である。対象エリアは2009年4月時点では4都府県にとどまっていたが、現在は17都道府県にまで増えた。このほかに、「多チャンネル放送ラインアップの拡充」や「ハイビジョンチャンネルの拡充」を2009年度の成果として挙げた。多チャンネル放送では75チャンネルを提供している。このうちハイビジョンチャンネルは合計30チャンネルである。このほかに、「見逃し視聴コンテンツの充実」や「テレビ/AVパソコンのひかりTV対応推進」、「端末機能の向上」についても述べた。

 さらに100万人規模の顧客基盤が出来たことを受けてNTTぷららは「第2ステップ」に移行する方針を示した。映像コンテンツのさらなる拡充と、IPTVによる新たなライフスタイル創造を進める。具体的には、(1)3D対応コンテンツの提供(2)コンテンツのHDTV化推進(3)スタートオーバー機能(放送中の番組を追っかけ視聴できる機能)の提供(4)HDD内蔵チューナーによるマルチルーム対応/携帯連携(5)tコマースサービスの提供(6)レコメンド機能の提供――の六つの取り組みを進める(図1~4)。なお、今後の会員獲得については、2010年度に約40万件の新規会員の獲得を目標として挙げた。

 3Dについては、第1四半期内にトライアル的な提供を始める。HDTV化については、現行の30チャンネルから2010年度内に40チャンネルに拡充する。スタートオーバーについては2010年度内のトライアル提供を目指す。

 セットトップ・ボックス(STB)については2010年6月にHDD内蔵型(ダブル録画にも対応)の提供を始める。その上で、2010年7月から外出先から携帯電話機経由の予約を可能にする。また2010年内にLAN経由でのDLNA対応テレビやパソコンからHDD内のコンテンツを視聴できるようにする。レコメンド機能も2010年内の提供を予定する。

 板東氏は説明終了後、記者からの質問に応じた。tコマースの内容についての質問には、「NTTぷらら独自の販売チャネルを用意する。2010年7月に商品を限定する形でトライアルを開始したい」と述べた。2010年度の会員獲得については、「新たな会員として獲得するのは、これまで多チャンネル放送サービスに加入していない新たなユーザーというふうに考えている。これまでのユーザーのアンケートでは、75~80%がCATV事業者やスカパーJSATに加入していない新たなユーザーである。またCATVやスカパー!を解約して加入したというのは5%に過ぎない結果が出ている」としたうえで、「我々が会員を増やせば多チャンネル放送のマーケットが拡大すると思う」とした。

 BSデジタル放送のIP再送信サービスに関しては、「技術や設備に関する検討はほぼ終わっており、これからBSデジタル放送事業者と交渉を始める段階」としたうえで、「我々としては2010年度のなるべく早い時期に開始したい」と意欲を示した。

 ジェイ・スポーツ・ブロードキャスティング(Jスポーツ)が2010年3月末に放送終了した影響については、「会員に多大なご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ないと思っている。番組供給事業者との交渉はアイキャストが行ったので、状況についてはアイキャストに聞いてほしい」と述べたうえで、「問い合わせやクレームは随分といただいたが、解約件数は少なかった」と会員数の増減への影響は軽微であることを報告した。

 スタートオーバー機能の提供開始と著作権処理についての質問には、「著作権の処理が必要だ。放送中にVOD(ビデオ・オン・デマンド)提供が可能になる契約を結ぶことになる。現在、コンテンツを持っているところと調整をしている」とした。