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 総務省は、特別衛星放送(BSデジタル放送と東経110度CS放送)の委託放送業務の認定についての「放送法関係審査基準」の一部を改正する訓令案の意見募集の結果を発表した。17社・団体から意見の提出があり、このうち5社・団体が「広告放送の割合」の項目の修正を要望した。現行の比較審査基準では広告放送について、「一週間当たりの放送時間全体における広告放送(有料放送により行われるものを除く)の占める割合が3割を超えない申請を優遇する」とされている。

 5社・団体はそれぞれ、「3割の基準は削除すべき」とした。「広告放送の割合を基準に行政が審査を行うことの制度的根拠はなお希薄」(日本民間放送連盟)「3割という具体的な数字を委託放送事業者に記載することを求めるのは、比較審査基準とはいえ既存事業者への影響も考えられる」(シー・ティ・ビー・エス)「広告放送の割合を基準にして番組相互間の調和を図る手法は、説得力と合理性に欠け、結果として番組種別に関する放送事業者の自主・自律を損ないかねない」(フジテレビジョン)など主張した。

 これらに対して総務省は、「表現の自由は最大限に尊重されるべきもの」としたうえで、広告放送の割合の項目に変更を加えない考えを示した。「特別衛星放送全体としての放送番組の多様性を確保し、視聴者の利益を最大限に増進するため、必要やむを得ない最低限の措置として、配慮をしたうえでこの規定を導入している」とした。さらに3割という数値を項目に盛り込んでいることに関しては、「明確な具体的数値基準の設定および公表を行わなければ、広告放送の割合が少なければ少ないほど、比較審査上有利になりかねない」として、広告放送の割合についての過剰な措置を委託放送事業者に求めることを防ぐ役割を果たしていると指摘した。

 このほかに「青少年の保護」の項目についての意見が出された。訓令案では、「成人向け番組を含む放送を行わないことが委託放送業務に明確に記載されており、かつ、暴力表現などを含む放送番組についてより充実した青少年保護措置を講ずるものであること」と記述されている。これに対して、「青少年保護措置の対象となる番組ジャンルは放送事業者の自律に委ねられるべき」という理由から、「暴力表現などを含む」という記述の削除を民放連は要求した。これを受けて総務省は、訓令案から当該部分を削除した。

 総務省は、意見募集の結果を踏まえて放送関係審査基準を改正したうえで、2010年6月中にBSデジタル放送の第21・23チャンネルの周波数を使う委託放送業務の認定申請受け付けの開始を予定する。2010年9月頃をメドに委託放送業務の認定を行う。

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