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写真1●「Mobile Marketing Conference 2010」でスマートフォンマーケティングを3氏が討論(撮影:新関雅士)
写真1●「Mobile Marketing Conference 2010」でスマートフォンマーケティングを3氏が討論(撮影:新関雅士)
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 黎明期のスマートフォンを企業のマーケティング戦略の中でどう位置づけるのが得策なのか。

 2010年7月13日、「NETMarketing Forum 2010」と同時開催の「Mobile Marketing Conference 2010」において、スマートフォンの影響と対策を討論するパネルディスカッション「モバイルで成功の法則はこう変わる~スマートフォンとケータイ(今あるモバイル)との違いとは?~」が実施された。議論に参加したIMJモバイル、Jリーグメディアプロモーション、日本コカ・コーラの3社ともに、「“数字”の裏付けが取りやすい環境下にある以上、率先して取り組むべき」との見解で一致した。

 パネリストとして登壇したのは、ソリューション提供側としてモバイルマーケティングなどを手がけるIMJモバイル社長兼CEOの川合純一氏、利用側としてJリーグメディアプロモーション 経営戦略本部経営企画・マルチメディア事業部J's GOAL編集長の山下修作氏、日本コカ・コーラ マーケティングオペレーションズインターラクティブマーケティング統括部長の江端浩人氏の3氏。モデレーターは、Mobile Marketing Conferenceの共催者であるモバイル マーケティング ソリューション協議会(MMSA) の副理事長を務める、グランドデザイン&カンパニーの小川和也社長が務めた。

「スマートフォンありき」ではない

 パネルディスカッションは、利用者側である日本コカ・コーラの江端氏、Jリーグメディアプロモーションの山下氏が披露したマーケティング事例の知見を議論の素材とし、ネットマーケティングに精通するIMJモバイルの川合氏およびモデレーターの小川氏が、変化を迎えるモバイルマーケティングの大局的見地からその位置付けを総括する方向で進んだ。

写真2●日本コカ・コーラ マーケティングオペレーションズインターラクティブマーケティング統括部長の江端浩人氏(撮影:新関雅士)
写真2●日本コカ・コーラ マーケティングオペレーションズインターラクティブマーケティング統括部長の江端浩人氏(撮影:新関雅士)
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 日本コカ・コーラの江端氏は、「のどが渇いたときに欲しくなる商品は、モバイルと相性がいい」とし、ソーシャルマーケティングの事例を3件紹介。mixiアプリの「サンシャイン牧場」で実施した、「爽健美茶」ボトルを“育てる”キャンペーン、ボトル缶コーヒーの「ジョージア エスプレッソ ブラックス(BLUX)」でのテレビCMとTwitterとの連動キャンペーン、モバゲータウンやGREEなどでソーシャルゲームの独自アイテムを配布する「2010年コカ・コーラハッピーサマープロモーション」を事例に挙げた。

 いずれもスマートフォンに特化したサービスではないものの、「植物由来の資源を一部採用した爽健美茶ボトル」と「植物などを育てるサンシャイン牧場」、「断続的に飲み干すふた付き缶ボトル」と「140文字で小出しにするTwitter小説」といったように、適材適所が基本。スマートフォンについても同様で、例えばBLUXでは「スマートフォンのユーザー層は高所得のホワイトカラーが中心で、BLUXのターゲット層に合致する」と見ている。

写真3●Jリーグメディアプロモーション 経営戦略本部経営企画・マルチメディア事業部J's GOAL編集長の山下修作氏(撮影:新関雅士)
写真3●Jリーグメディアプロモーション 経営戦略本部経営企画・マルチメディア事業部J's GOAL編集長の山下修作氏(撮影:新関雅士)
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 Jリーグメディアプロモーションの山下氏は、サッカーの国内プロリーグであるJリーグの「いかにしてスタジアムに足を運んでもらうか」を念頭に置いたマーケケティングを紹介。現時点では「生活のリズムの中に、『Jリーグを見に行く』という選択肢がない」という問題意識から、サークル向けSNS「らくらく連絡網」のユーザーのスケジュール情報に対してJリーグの試合日程を挟み込むプロモーションや、TwitterやブログでJリーグに関する情報をユーザーに広めてもらう「Jリーグ特命PR部」キャンペーンを実施しているという。スマートフォンについては「若い人や女性にアプローチするツールとして活用したい」とした。

 2氏の事例を受けて川合氏は、「実現したい目的が明確なのが共通点」と分析。スマートフォンありきではなく、ネットマーケティング全体の中で適切な手段を選んでいる点を評価した。「ネットマーケティングの醍醐味は、目的を達成するためにブラッシュアップするのか、最初の仮説に立ち返るか、と“数字”を基に判断できること。最近は、こうした施策に真剣に取り組んでいる企業が増えてきている」とコメントし、パネルディスカッション前半をまとめた。