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 日本オラクルは2010年7月13日、連結会計処理を支援する製品群「Oracle Hyperion Financial Close Suite」の提供を開始した。連結決算に必要なデータをグループ会社から収集し、開示書類を作成するまでの業務を支援する。日本オラクルEPM/BI事業統括本部の箕輪久美子ビジネス推進部長は、「決算処理だけでなく、連結決算プロセス全体を支援できる点が特徴」と説明する。

 Oracle Hyperion Financial Close Suiteは、(1)Hyperion Financial Data Quality Management(FDM)、(2)Hyperion Financial Management(HFM)、(3)Hyperion Disclosure Management(HDM)、(4)Hyperion Financial Close Management(FCM)」の4種類のアプリケーションで構成する。日本の会計基準に固有の処理や帳票などをまとめたHFM向けの導入支援ツール「Japan Starter Kit」も提供する。

 (1)のFDMは子会社の会計システムから自動的にデータを収集し、連結決算向けに変換し、連結システムに送信する機能を持つ。日本オラクルのERP(統合基幹業務システム)パッケージ「Oracle E-Business Suite」や「PeopleSoft Enterprise」のほか、SAPジャパンの「SAP ERP」向けにデータ収集用のアダプタを用意している。「経理・財務部門の担当者でも設定ができるように使い勝手を追求した。一般的なデータ変換ツールのようにIT部門でなくても設定できる」(箕輪部長)という。

 収集したデータを組み替えて実際の連結財務諸表を作成する中核製品となるのが、(2)のHFMだ。制度連結に加えて、管理会計の用途にも利用できる。地域別や事業別といった切り口で連結数値を作成可能だ。

 HFMで作成したデータを基に実際の開示書類を作成するのが(3)のHDMとなる。マイクロソフトのWordのアドオンソフトとして利用でき、開示資料に掲載する数値の確認や変更履歴の管理がWord上で可能にする。財務諸表を表示するXML定義であるXBRLのデータも作成できる。

 FDM、HFM、HDMを利用して実施する連結決算プロセスの進捗状況を監視するのが(4)のFCM。BPM(ビジネスプロセス・マネジメント)ソフトをベースにした製品だ。連結決算業務の作業手順の設定や、スケジュールの管理ができる。進捗が遅れている業務があった場合、アラートを出す機能も備える。Oracle Hyperion Financial Close Suiteの価格は「公表できない」(箕輪部長)としている。中核となるHFMのライセンス価格は25ユーザーで1000万円程度となる。

 日本オラクルコンサルティングサービス統括インテグレーテッドソリューション推進統括本部の中澤進顧問は「IFRS(国際会計基準)の時代には、グループ企業を一つの会社のように運営するシングルカンパニーモデルが求められる。こうした時代には、連結会計システムが基幹系システムとなる」と連結会計システムの重要性を強調した。

 日本オラクルは6月にEPM/BI事業統括本部を新設。「IFRSをはじめとした経理管理の高度化にフォーカスするために、EPM(エンタープライズ・パフォーマンス・マネジメント)とBI(ビジネスインテリジェンス)を独立させた」と執行役員の関屋剛EPM/BI事業統括本部長は説明する。Oracle Hyperion Financial Close Suiteのような「EPM分野は需要が強い。IFRS対応、経営管理の高度化に加えて、予算管理にニーズがある」(関屋執行役員)という。