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写真●日本オラクル代表執行役社長兼最高経営責任者の遠藤隆雄氏
写真●日本オラクル代表執行役社長兼最高経営責任者の遠藤隆雄氏
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 「クラウド導入に際して、経営者が待てるのは3カ月が限度。Oracleはソフトウエアとハードウエアを垂直統合した、メーカー1社で保証するIT環境の提供を目指す」。2010年7月16日の「IT Japan 2010」3日目、日本オラクル代表執行役社長兼最高経営責任者の遠藤隆雄氏が登壇。クラウドコンピューティング時代における同社の優位性を訴えた。

 Oracleは2010年1月に米Sun Microsystemsを買収。サーバーやストレージといったハードウエア製品を自社ポートフォリオに加え、垂直統合型のソリューションを提供可能なITベンダーに姿を変えた。「買収戦略の基本方針は、各領域の1番を狙うこと。顧客に統合の価値を提供できる」と遠藤社長は買収の効果を語る。

 その象徴となる製品が「Oracle Exadata」だ。Oracleのデータベースおよびキャッシュ技術をSunのPCサーバーと組み合わせ、高速なデータウエアハウス処理を可能としている。遠藤社長はカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)などの事例を紹介。「導入前に30時間かかっていた店舗/商品別の売上動向検索を、Exadataで21分にまで短縮できた。これなら日々の経営判断に生かせる。スピードが環境を一変させる」とし、オーダーを超えた処理速度向上がもたらす効果を語った。

 ここで遠藤社長は、オープンシステムの時代を振り返り、「アプリケーションの変更は困難で、データも分散してしまった。このスピード感の欠如から、世の経営者が『“クラウド”を導入しろ』と号令をかけている」と現状を分析。垂直統合型のソリューションでは、ユーザーによる検証やカスタマイズの手間が格段に減るとした。遠藤社長は「思いついたらすぐに着手したいのが経営者。私自身いらだちを覚える場面がある。構築型システム開発が今までの姿だとすると、あるべき姿は設定型システム開発」と断言する。

 スピード感を重視する経営者に訴求するクラウドとはどういうものか。遠藤社長は経営者が求める“クラウド”像の実体技術として「パッケージ」「SOA」「クラウドプラットフォーム」の3点を指摘。この3点についてOracleは、「Oracle CRM On Demand」などのSaaS提供者として、Amazon EC2などのパブリッククラウドサービスとの連携事業者として、またOracle製品群を基盤とするプライベートクラウドへの提供者として、「プライベートとパブリックのハイブリッド形態で提供できる」とした。

 最後に遠藤社長は、「オラクルが目指すのは、オープンシステムを顧客のリスクで組み上げるのではなく、ソフトウエアとハードウエアを垂直統合した、メーカーが保証できる環境。より統合、最適化された世界への挑戦を続ける」とSun買収後の戦略を改めて示し、講演を締めくくった。